海外で経験を積みたい医師のために、助成金を受けられる制度があります。以下でいくつか紹介します。詳細はURLからご確認ください。
■海外特別研究員
日本の学術の将来を担う有能な研究者を養成・確保するため、優れた若手研究者を海外に派遣し、特定の大学等研究機関において長期間研究に専念できるよう支援する制度です。
http://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html
また、特別研究員制度の一環として、優れた若手研究者が、出産・育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰できるように支援する「特別研究員-RPD」という制度もあります。
https://www.jsps.go.jp/j-pd/rpd_gaiyo.html
若手研究者向けのプログラムもあります。大学院博士後期課程に在籍する者のみ対象ですが、3か月~1年程度海外の研究者と共同して研究に従事できるよう、100~140万円(派遣国により異なる)の滞在費等が支給されます。 (平成30年度予算の状況により変更されます。)
https://www.jsps.go.jp/j-abc/index.html
■海外留学助成金
医師を含めた生命科学の研究者を対象です。医師の女性比率を高めるという方針で、女性研究者の応募も積極的に呼びかけています。推薦は不要です。年齢条件もなく、既に留学を経験している場合でも応募できます。
https://www.astellas.com/jp/byoutai/assist/abroad.html
■医師外国留学奨学金制度
木沢記念病院の勤務者でなくても、全国の大学病院や一般病院の勤務医も応募することができます。ただし、留学前後の一定期間、木沢記念病院で勤務することが条件となります。
採用枠は限られていますが、推薦不要、留学先の制限なし、2年間まで支給可能と門戸が広いです。
上原記念生命科学財団
上原記念生命科学財団の海外留学助成は2種類あり、生命科学、特に健康の増進、疾病の予防および治療に関する以下の諸分野の研究が対象となっています。
(1)東洋医学、体力医学、社会医学、栄養学、薬学一般
(2)基礎医学(上記以外)
(3)臨床医学(上記以外)
■ポストドクトラルフェローシップ
昭和55年4月1日以降に出生の者、ただし医学部等6年制学部卒業者は昭和53年4月1日以降に出生の者、助成期間中の年収が600万円以下の者。
https://ueharazaidan.yoshida-p.net/docs/Youkou_3.pdf
■リサーチフェローシップ
昭和59年4月1日以降の出生の者、ただし医学部等6年制学部卒業者は昭和57年4月1日以降に出生の者、助成期間中の年収が250万円以下の者。
https://ueharazaidan.yoshida-p.net/docs/Youkou_4.pdf
こちらついては、大学・大学院等に所属する方は教授職以上の推薦を必要とします。特任教授、特命教授等は推薦者になることは可能ですが、客員教授、名誉教授、准教授が推薦者になることはできません。一般病院等においては部長職以上、公的研究機関等ではグループ長(教授同等職)以上の推薦が必要となります。
以下の研究が対象です。
(1)バイオ技術を基盤とする先端医療に関する研究
(2)バイオ技術を基盤とするゲノム機能/病態解析に関する研究
(3)免疫/アレルギー/炎症の治療ならびに制御に関する研究
(4)循環器/血液疾患の病態解析/治療制御に関する研究
(5)創薬・創剤の基盤に関する研究
(6)創薬とその臨床応用に関する研究
http://www.mochida.co.jp/zaidan/ryugaku.html
生命科学特に疾病の予防と治療に関する諸分野の基礎的研究並びに臨床への応用的研究に意欲的に取り組んでいる優秀な若手研究者を対象としています。こちらも推薦が必要となります。以下が対象の研究分野です。
(1)基礎的生命科学分野
(2) 臨床的生命科学分野
(3) 創薬生命科学分野
http://www.ds-fdn.or.jp/support/studying_abroad.html
要件と希望やタイミングが合う助成金制度があれば、助成金を利用して海外に留学することで金銭的な負担を減らすことができます。本格的に検討している方は、このほかにも自身の条件に合う助成金がないか調べ、定期的に応募の期日をチェックしておくと良いでしょう。