一般社団法人日本消化器外科学会認定の消化器外科専門医を取得するためには、学会員で日本の医師免許を持ち、「外科専門医」の資格取得を取得しておく必要があります。加えて一定期間以上の臨床経験と日本消化器外科学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、消化器外科専門医試験(書類審査と筆記試験)を合格した者が「消化器外科専門医」となります。
消化器外科専門医とは日本外科学会認定の外科専門医を取得した医師のサブスペシャリティ分野としての専門医資格です。2018年度の消化器外科専門医試験において、書類審査では申請者645名に対して受験資格を与えられたものは641名で、筆記試験に関しては受験者数635名、合格者数472名と合格率は74.3%となっています。
尚書類審査に関しては再申請も可能でその場合は手数料として10,000円が必要となります。
日本での医師免許を有し、3年以上消化器外科学会の本会員であり、「外科専門医資格」を取得していることが条件となっています。また臨床研修終了後に指定修練施設(認定および関連施設)で所定の修練カリキュラムに従い通算5年間以上の修練を行っていることも要件で450例以上の診療経験が必要とされています。なお平成15年度までの医師免許所取得者に関しては7年以上の修練のうち5年以上は指定修練施設においてカリキュラムを修了しておかなければなりません。
また業績面では消化器外科に関する筆頭者としての研究発表および論文発表や学会総会や教育講座を受講しておく必要があります。
専門医認定試験の申請には以下の提出物が必要となります。
1.専門医認定申請書
2.履歴書
3.日本国の医師免許証の写し
4.臨床研修修了書
5.外科専門医の認定証
6.修練修了証明書
7.診療実績一覧表及び手術記録
8.業績目録及び業績
9.研修実績一覧表及び証明書類
提出方法はパターン別に分かれており、診療実績一覧表、手術記録に関しては学会ホームページ上からもアップロードが可能となっています。
ご自身が該当する提出方法を学会ホームページ上でご確認ください。
専門医試験を受験する際には書類審査料として10,000円を所定の方法で納入します。合格後に専門医の認定を申請するには40,000円を納入することとなっています。
試験は書類審査を通過した場合に筆記試験を受験できます。
筆記試験では総論、上部、株消化管、肝胆膵脾の4領域に分けて計100題出題されます。制限時間は180分で、総正解率のほかに各領域で一定以上の正解率が必要となります。
共通問題と各基本領域の問題から出題されます。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新資格は日本国の医師免許を有し、外科専門医または日本外科学会認定医として登録されていることが条件となっています。また診療経験として規定の手術において100例以上の経験を有する必要があり、NCDデータベースに登録されているものでなければなりません。加えて消化器外科学会の総会の参加と教育集会の受講(異なる4領域)、及び日本外科学会定期学術集会を5年間のうちに1度出席したことを証明する必要があります。
なお専門医の認定審査料は10,000円を払う必要があります。
一般社団法人日本消化器外科学会
※本記事は2019年3月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。