公益社団法人日本医学放射線学会と放射線腫瘍学会が共同で認定する放射線治療専門医を取得するためには、両方の学会員で日本の医師免許を持ち、放射線科専門医の資格取得後に2年以上規定の研修を受け、放射線腫瘍学に関する知識と技術を習得し放射線治療専門医試験(筆記試験と口頭試験)を合格した者が「放射線治療専門医」となります。
2018年度の放射線治療専門医試験の受験者数は67名で合格者60名とおよそ90%の合格率となっています。過去3年間の合格率も80%台後半の合格率で推移しているようで、毎年50名程度の専門医が登録されています。
なお放射線治療専門医を取得している場合や受験時には「放射線診断専門医」の資格を同時に取得することはできないようになっています。
日本での医師免許を有し、申請時に放射線科専門医であり2年以上の放射線治療の臨床経験を有しておくことが条件となっています。
また、5年以上放射線学会の会員であり、かつ2年以上腫瘍学会正会員でなければなりません。加えて学会規定の定められた研修期間や研修内容を満たしておくことも条件となっています。
専門医受験を希望する場合は「放射線治療専門医試験願書」と表記しご自身の住所、氏名を明記した返信用封筒を日本放射線腫瘍学会事務局内の「放射線治療専門医制度委員会」に送ることで、必要な提出書類を入手することができます。
日本医学放射線学会と日本放射線腫瘍学会が共同で放射線腫治療専門医を認定しますが、平成23年度より放射線治療専門医試験は日本放射線腫瘍学会が運営しているため問い合わせ等には注意が必要です。
専門医試験を受験する際には必要な提出書類と一緒に送られてくる振込用紙に所定の審査料を納付する必要があります。
また5年毎に資格を更新する際には更新審査料として30,000円を放射線科治療専門医制度委員会に納付しなければなりません。
専門医試験は2日間に渡り筆記試験と口頭試験が行われます。
筆記試験は66問で2時間のマークシート形式となっています。
また2年間の過去問が日本放射線腫瘍学会のホームページ上で公表されており確認することができます。
口頭試験に関しては放射線腫瘍学や治療学、基礎医学や安全管理など研修内容や臨床など知識、技術が問われる内容となっています。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。更新の条件は継続した学会費の納入および更新の際に必要な規定単位数が15単位以上必要で、申請する際には過去5年間における実績を申請書類にまとめなければなりません。また、5年間の間には日本医学放射線学会総会および本会年次学会に1回以上の出席が義務付けられています。
公益社団法人日本医学放射線学会
http://www.radiology.jp/index.html
公益社団法人日本放射線腫瘍学会
https://www.jastro.or.jp
※本記事は2019年6月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。