一般社団法人日本東洋医学会認定の漢方専門医を取得するには、医師免許を持ち医籍登録後6年以上経過し、日本専門医機構認定機構の定める基本領域の専門医の資格を取得しておく必要があります。加えて日本東洋医学会の認定施設で所定の期間研修を行い、必要書類を提出後、東洋医学会の専門医認定試験(筆記試験・口頭試問)を合格した者が「漢方専門医」となります。
漢方専門医とは日本専門医機構が定める基本領域の専門医のサブスペシャリティ分野の資格として取得できる専門医の一つです。
日本専門医機構の新専門医制度として、現在は19の基本領域が決定されているようですが、今後も基本領域に関しては変更の可能性があるようです。
また1989年度より制度が開始されましたが、現段階での漢方専門医の資格取得者数は2148名となっています。
日本での医師免許を有し、日本専門医機構が定める専門医資格を取得しておくことが要件となっています。専攻医登録後に東洋医学会員として3年以上の会員歴を有し、医籍登録後6年以上の経過していることも必要です。
また、漢方専門医学会指定研修施設で3年以上の漢方医学の臨床研修を修了しておくことも含まれています。
必要な単位数に関しては、受験申請書類提出までに取得した単位が受験申請時に通算7単位以上が必要で、学術総会及び医療倫理・医療安全講習会出席は必須となっています。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
1.専門医認定審査申請書
2.履歴書
3.医師免許証の写し
4.日本専門医機構が認定する基本領域の専門医をもつ学会の専門医
5.症例一覧(50症例の印刷物及びデータ)
6.臨床報告10症例(⑤の内の10症例の印刷物及びデータ)
7.申請のための単位が前 5 年度分で 7 単位以上取得済みであることを証明するもの
8.臨床研修証明書及び研修コアカリキュラム評価表
9.研修内容自己申告書
10.審査料の郵便振替払込受領証のコピー
11.専門医試験受験票
上記の提出書類は学会Webサイトよりダウンロードが可能です。
必要の際には学会ホームページより、ご確認ください。
専門医試験の受験料に関しては2019年度より変更となっています。
専門医試験を受験には審査料(書類審査料・口頭試問料・筆記試験料)として15000円、合格後に専門医の登録を行うために50,000円を納入することとなっています。
試験は書類審査を通過した場合に筆記試験と口頭試問を受験しなければなりません。
筆記試験はマークシート方式で、漢方専門医として必要な知識を広く問われる内容となっています。
口頭試問の面接試験に関しては、提出した臨床報告の10症例に基づき出題されます。
過去問に関してはありませんが、漢方専門医学会監修の参考問題集が学会事務局にて販売されており、必要があれば問い合わせることで入手することは可能となっています。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
5年間の認定期間中には更新に必要な点数を100点以上取得しておくことも必要で、研修や実績の各配点に関しては学会ホームページより確認することが可能です。
また専門医の認定期間中に東洋医学会大会への出席(1 回以上)が必須となっています。
必要な書類は次の3点で「専門医資格更新申請書」、「50 例の症例一覧及びそのうち 10 例の臨床報告」、「 更新審査料の振替払込受領証のコピー」を提出しなければなりません。
専門医資格更新申請書及び症例報告の記載要領は学会Webサイトからダウンロードが可能です。
一般社団法人日本東洋医学会
http://www.jsom.or.jp/index.html
※本記事は2019年9月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。