非常勤医師として、常勤先以外の職場でスムーズ働くにはどのようなことを心がけたら良いのでしょうか。以下の記事では、非常勤医師が実際に勤務する上でおさえておきたいポイントを「常勤医師との人間関係」「業務の範囲・責任」「体制への適応」の3点に絞ってご説明します。
非常勤医師として、常勤先とは違う職場に勤めるとなると、職場それぞれの体制に順応する必要が出てきます。収入向上、スキルや症例の向上など様々なメリットがある一方で、複数の組織のルールを同時に把握し、それぞれの職場の方針に従って業務していかなければなりません。当直の非常勤として働く場合には、他のスタッフとの連携についてもよく確認しておく必要があります。
また、非常勤医師の場合、勤務する科のカンファレンスや回診などにも参加しないため、他の医師との情報共有や連携を行いにくい場合もあります。まずは体制を正確に把握し、他の医師とコミュニケーションを積極的に取りながら適応していきましょう。
非常勤医師だからという理由で、ほかの医師が主治医の患者を避けたり、複雑な病歴の患者を拒否したりという態度を取っていると、常勤医師や施設側には良い印象を持たれません。結果的に仕事しづらい環境を作ってしまい自身が困ることになります。そこで、非常勤医師として働いている職場では、可能な範囲で対応する姿勢を示しておくことがポイントとなります。
しかしその一方で、業務と責任の範囲を明確に指定しておかないと、任される業務が無限に増えてしまうリスクもあります。自身で担当できる業務・できない業務を、病院・クリニック側に明確に伝えておくことも重要です。業務内容は管理者などと適宜相談しながらというかたちになると思いますが、曖昧な部分を作らないという自己防衛もしておきましょう。
病院・クリニックによっては、常勤医師よりも非常勤医師の方が時給が高いというケースもあり得ます。関係性を悪くしないための心配りが必要です。万が一、関係性に問題が生じた場合は管理者に速やかに伝えて解決を考えましょう。日頃から施設や常勤医師の意向を汲み取って仕事していきます。
常勤先の状況次第では、非常勤医師として働いている職場より常勤先の方を優先しなければならない時もあります。その時のベストを尽くすという姿勢で働きましょう。
以上が、非常勤医師として円滑に職場で働くためのポイントです。常勤医師との人間関係、業務の範囲・責任、体制への適応。いずれにせよ、報告・連絡・相談の基本を守り、真摯な姿勢で取り組むことが重要と言えるでしょう。