一般社団法人日本腎臓学会認定の腎臓専門医を取得するには、医師免許を持ち、日本腎臓学会に継続して5年以上の会員歴を有しておく必要があります。また定められた学会の認定医・専門医を取得したうえで、学会の認定施設で所定の期間研修を行い、必要書類を提出後、腎臓専門医試験を合格した者が「腎臓専門医」となります。
ここでは「腎臓専門医」の活動や取得方法について解説します。
日本腎臓病学会は腎臓学の普及のために「サポーター制度」を設立しています。サポーターとして登録することで日本腎臓学会が運営、企画する活動に参画、交流が行えます。近年の活動としてはコメディカル(看護師、栄養士、薬剤師)の取得できる資格の「腎臓専門医病療養指導士制度」を設立するなど多職種連携や教育に力を入れています
また学会員専用のメーリングリストなどを活用し、腎臓病学の最新の知見などを共有する仕組みもできています。
受験の際には医師資格を取得しており腎臓学会の会員歴が5年以上であることが条件です。
また内科学会認定内科医、小児科学会専門医、外科学会専門医、泌尿器科学会専門医のいずれかの資格を取得しておく必要があり、どの専門医、認定医を取得しているかでしているかで、受験資格の条件が異なるため、学会ホームページでご確認ください(例:認定内科医であれば取得後3年以上など)。
上述した条件に加え研修カリキュラムに基づく研修を3年以上、学会指定の施設にて修了した医師が受験資格を得ることができます。
資格審査の際には腎臓学会に申請書類を請求の上、必要事項を記入し、別途で所定の経験症例の記録及び要約を20症例提出する必要があります。症例経験に関しては腎臓学会のホームページより様式をダウンロードすることが可能となっていますのでご確認ください。
受験料は審査料を含み30,000円で、合格した際には専門医としての登録料として20,000円の納入が必要です。
腎臓専門医を更新する際には、更新料としては、30,000円を納める必要があります。
試験は筆記試験があり、形式は共通問題80問と各専門分野である内科、小児科、泌尿器科、外科の中から選択し20問の計100問となっています。
筆記試験の得点と提出した経験症例報告の内容の総合的評価で合否が決定されます。
経験症例の記録や要約の評価結果で落ちてしまうこともあるのでご注意ください。
過去の問題に関しては日腎会誌の「セルフ・アセスメント・プログラム」にも記載されています。必要な場合は学会ホームページより検索することで閲覧可能です
更新の期間としては原則5年間であり、更新対象者には、学会事務局から自動的に書類が12月に届くようになっていますので、書類の提出期限までに作成し、事務局に届け出なければなりません。また5年間での必要単位数は50単位以上取得が条件となっており、そのうち25単位は必ず日本腎臓学会企画への参加となっています。
更新の要綱については、今後も変更となる可能性があるため、必ず学会ホームページの注意事項をご確認ください。
※本記事は2018年10月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。