泌尿器科専門医の取得方法


泌尿器科専門医とは

一般社団法人日本泌尿器科学会認定の泌尿器科専門医とは、医師免許取得後に日本泌尿器科学会指定の認定施設で所定の期間研修を行い、必要書類を提出した上で資格試験に合格した者が「泌尿器科専門医」となります。
泌尿器科専門医は尿路系や生殖器、内分泌系、及び女性の骨盤底などについて高度な知識と技術を持つスペシャリストを養成する資格と言えます。

泌尿器科専門医の傾向

泌尿器科専門医の合格率ですが、学会認定の研修施設の調べによると一般的に75%前後とされています。泌尿器科専門医取得後に関連するサブスペシャリティとして、2018年度より、内分泌代謝科(泌尿器科)専門医認定審査が開始されました。これは一般社団法人日本内分泌学会の専門医資格で、現在は特別措置として泌尿器科専門医の場合は書類審査のみで取得することが可能となっています。生活習慣や、加齢の影響を受けやすい代謝異常や内分泌異常に関する治療の需要は高まることが考えられ、今後多くの泌尿器科専門医のサブスペシャリティとしての選択肢になるのではないでしょうか。

受験資格

受験資格としては医師免許を取得後、卒後研修の2年に泌尿器科専門研修期間を加えた計6年間が必要です。また専門研修の開始とともに日本泌尿器科学会に所属しておかなければなりません。また認定申請までに必要な手術件数、及び研修単位を取得していることも条件です。

提出書類

受験に際しては以下が必要となります。

①専門医認定申請書
②専門医認定試験受験票(写真貼付)
③泌尿器科専門医研修記録簿(A4サイズ冊子)
④認定審査試験料の受領書のコピー

泌尿器科専門医研修記録簿には所定の単位数で「100単位以上の証明」や「必要な手術件数」など記載しなければならない事が多くあるので、ご自身で学会による専門医申請についての記載要綱を一度ご確認願います。
専門医の申請について(2018年度版)

受験料・更新料

認定資格の審査料及び試験料は55,000円で指定口座に振り込みが必要です。
合格した場合は別途で初回認定料として25,000円の納入が必要です。
更新料に関しては日本泌尿器科学会で更新する際は専門医更新手数料の20,000と機関専門医認定料として10,000円が必要です。日本専門医機構による更新の場合は更に別途10,800円が必要です。

試験概要

試験は2部制で2日間に渡って実施され、筆答試験と口頭試験が行われます。
筆答試験の問題に関しては、研修期間に学んだ基本的な知識に加えて臨床能力を評価する問題が100題出題されます。現状では解答形式はマークシート方式が採用されています。
口頭試問に関しては専門医制度審議会が作成した画像を使用した指定問題が出題されます。
画像問題に加えて自由問題として一般知識や泌尿器科全般について20分間を基本として問われます。
過去問題についても日本泌尿器科学会専門医制度審議会で販売されており、購入したうえで必要事項を記載すると研修単位の申請も行えるようになっています。

専門医資格の更新について

泌尿器科専門医の資格更新についてですが、今後は日本専門医機構による更新制度を採用することとなり、新制度の発足について2018年度~2022年の3月まで移行期間を設けて
更新の期間としては5年間と変わりませんが、今までの申請書に加えて診療実績の証明や専門医共通研修(医療安全、感染対策、医療倫理)、眼科領域講習の必要単位数を取得しておかなければなりません。また5年間での必要単位数は50単位取得が条件となっており、診療実績も10単位として加えることができる措置もとられています。
ホームページ上でも今後の対応を検討していく旨が記載されており、更新時には学会ホームページを確認、必要に応じて事務局に問い合わせして最新の制度を確認する必要があります。

学会ホームページ

一般社団法人日本泌尿器科学会

※本記事は2018年10月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。

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