一般社団法人日本老年医学会認定の老年病専門医を取得するためには、日本内科学会認定内科医の資格取得後資格取得しておく必要があります。また、認定内科医を取得後に一定期間以上の臨床経験と学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、老年病専門医試験(筆記試験)を合格した者が「老年病専門医」となります。
老年病専門医とは「日本内科学会認定内科医・専門医」などの内科を基盤とする基幹診療科の専門医資格を取得した医師のサブスペシャリティ分野としての専門医資格に位置付けられています。
老年病専門医試験の合格率ですが、学会ホームページ上では、おおむね90%程度と高い合格率となっています。
また老年病専門医は2016年度以降に医師国家試験に合格した方には、新制度が適用されることになっています。
加えて注意点として2020年度には「認定内科医」の試験が終了し、従来の老年病専門医試験も数年後には終了される予定となっていますので、取得を考えている方は学会ホームページをご確認ください。
日本内科学会認定内科医の資格を有し、日本内科学認定医資格取得後、3年以上学会認定施設において規定のカリキュラムに従って老年病学臨床研修を修了しておく必要があります。
なお新制度ではカリキュラムの期間は2年間に短縮されていますので新制度の適応尾に関してご確認ください。
また日本以外の国の老年病専門医の資格を有している場合は、資格認定委員会の審査により受験資格が判断されるようになっています。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
1.専門医認定申請書
2.履歴書
3.認定施設研修修了証明書
4.診療実績表(研修達成度評価表、入院病歴総括表、入院病歴要約)
5.受験票
6.学会主催の学術集会・研修会等の参加証のコピー3点
7.日本内科学会認定内科医(或いは総合内科専門医証)の写し
上記の書類を学会に請求し、必要事項を記載の上、定められた期間内に提出します。
なお診療実績表に関しては各提出書類の規約、詳細がホームページに掲載されているのでご一読ください。
専門医試験を受験する際には審査料として20,000円、合格後に専門医の認定を申請するには30,000円を納入することとなっています。
試験は筆記試験で多項式選択問題が採用されています。
出題範囲は老年病専門医のカリキュラムやガイドラインに準じた知識を問われる内容となっています。問題内容に関しては学会員専用のログインページより確認ができるようになっており、過去問や試験対策の問題集は販売されていないようです。
老年病専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新資格は日本内科学会認定医資格を有していること、5年間で50単位以上の指定研修を受けていること(25単位以上は論文掲載によるもの)が条件となっています。必要書類は「専門医資格更新申請書」、「認定内科医証もしくは総合内科専門医証の写し」「診療実績総括表」を提出します。
なお専門医資格更新申請書には所定の振込用紙の写しを添付します。診療実績総括表には、実際に高齢者の診療に従事していることを示すための30例の診療実績を証明する必要があります。
一般社団法人日本老年医学会
※本記事は2019年2月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。