一般社団法人日本神経学会認定の神経内科専門医を取得するためには、学会員で日本の医師免許を持ち、「日本内科学会認定内科医」の資格取得を取得しておく必要があります。加えて一定期間以上の臨床経験と日本神経学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、神経内科専門医試験(筆記試験と口頭試問)を合格した者が「神経内科専門医」となります。
神経内科専門医とは「日本内科学会認定内科医」のサブスペシャリティー領域の資格であり、2013年には全国に5000名もの専門医が登録されています。神経内科専門医試験の合格率ですが、2016年度の試験では合格者数165名で合格率は77.2%となっています。また直近の2018年度の合格者数は218名で毎年200名前後の専門医が新たに登録されています。
日本での医師免許を有し、受験時に日本神経学会の本会員歴が3年以上である必要があります。「日本内科学会認定内科医」を取得しておくことも必要で、受験時には初期研修を含め通算6年以上の臨床研修が必要で、学会認定の教育施設および教育関連施設で規定年数以上の研修を修了しておく必要があります。
教育関連施設での研修に関しては研修年度によって規定の年数の換算方法が異なるため、学会ホームページでご確認ください。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
なお受験申込書類は日本神経学会事務局に請求するようになっています。
1.医師免許証の写し
2.受験申込書
3.願書
4.経験した疾患名、症例数および記入用紙
5.症例サマリー
6.ミニマムリクアイアメント達成状況表
7.研修修了証明書
8.研修歴記入表
9.受験料(第一次試験:30,000円)
上記の書類を各注意要項に従って記入し、簡易書留で郵送します。
尚第一次試験の合格者には第二次試験の必要書類が郵送されるようになっています。
専門医試験を受験する際には第一次試験では30,000円、第二次試験では20,000円を合格後に専門医の認定を申請するには10,000円を納入しなければなりません。
試験は第一次試験は筆記試験が行われ、合格した場合は第二次試験の口頭試問を受験することができます。
筆記試験では研修内容の必修・一般・症例の3領域から各100題が出題され、必修問題はより高い正答率が求められます。
口頭試問に関してはAとBの2グループに分けられ、Aでは神経内科の診察実技が主体とされるため、ご自身の診察道具を持参するようになっています。一方のBでは神経学に関する知識を経験症例に基づいて諮問されるため症例サマリーを持参しなければなりません。
なお各グループによる試験時間は20分となっています。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新の対象者には学会より更新に必要な書類が送付され、必要事項を記入の上学会に提出しますが、その際に5年間で必要な50単位を取得しておく必要があります。単位の取得に関しては学会指定の研修や論文発表などによって単位を取得できますが、50単位のうち30単位は日本神経学会総会・地方会・生涯教育講演会への参加取得が条件となっています。
なお更新手数料として30,000円を支払う必要があります。
一般社団法人日本神経学会
※本記事は2019年2月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。