一般社団法人日本アレルギー学会認定のアレルギー専門医を取得するためには、学会員で日本の医師免許を持ち、指定の基幹診療科の資格取得を取得しておく必要があります。加えて一定期間以上の臨床経験と日本アレルギー学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、アレルギー専門医試験(筆記試験)を合格した者が「アレルギー専門医」となります。
アレルギー専門医とは「日本内科学会認定内科医・専門医」、「日本眼科学会眼科専門医」、「日本小児科学会小児科専門医」、「日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医」などの基幹診療科の専門医資格を取得した医師のサブスペシャリティ分野としての専門医資格で、2018年には全国に3686名のアレルギー専門医が在籍しています。
アレルギー専門医試験の合格率ですが、平成29年度の試験では受験者数218名、合格者数165名と合格率は75.9%となっており、平成26年度~28年度までの90%台と比較するとかなりの低下を認めています。
日本での医師免許を有し、受験時に日本アレルギー学会の会員歴が5年以上である必要があります。基本領域の学会の専門医資格を取得し、基本領域の臨床研修を含め通算6年以上の臨床研修が必要で、通算3年以上は学会の認定および関連施設の認定指導医または専門医のもとで研修を修了しておく必要があります。
基本領域の学会の資格としては「日本内科学会認定内科医・専門医」、「日本眼科学会眼科専門医」、「日本小児科学会小児科専門医」、「日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医」のいずれかの資格を有しておく必要があります。
また、最近の5年間でアレルギー学の業績が50単位以上あること(規定の日本アレルギー学会学術集会等への出席を含む)も条件となっています。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
1.専門医認定申請書
2.履歴書(医師免許証の写しを添付)
3.申請時有効な期間を含む各基盤学会専門医(認定医)の写し
4.アレルギー専門医教育研修関連施設での研修終了証明証
5.アレルギー疾患患者診療実績書(代表的なアレルギー疾患2例の症例報告を含む)
6.必要単位の証明に関する書類
上記の書類を学会に請求し、必要事項を記載の上、定められた期間内に提出します。
専門医試験を受験する際には審査料として20,000円、合格後に専門医の認定を申請するには50,000円を納入することとなっています。
試験は筆記試験で共通問題と各基本領域の問題から出題されます。
専門医試験対策に関しては、日本アレルギー学会が受験者のために「専門医試験問題」が1000円、「専門医教育セミナーテキスト」が2000円でそれぞれ学会から販売されていますので参考にするのが良いでしょう。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新資格は基本領域学会の専門医資格を有していること、5年間でアレルギー学の業績が50単位以上あること、規定の日本アレルギー学会学術集会等への出席を含むことが条件となっています。必要書類は専門医認定更新申請書および基本領域の専門医資格の証明、取得単位50単位、学術集会等への参加を証明する書類を提出します。
専門医の認定審査料は10,000円、認定更新料は30,000円が必要となります。
一般社団法人日本アレルギー学会
※本記事は2019年2月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。