3学会構成心臓血管外科専門医認定機構による心臓血管外科専門医を取得するためには、日本の医師免許を有し、外科専門医或いは外科専門医筆記試験合格者である必要があります。加えて一定期間以上の臨床経験と3学会構成心臓血管外科専門医認定機構の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、心臓血管外科専門医試験(書類審査と筆記試験)を合格した者が「心臓血管外科専門医」となります。
心臓血管外科専門医とは「日本胸部外科学会」、「日本心臓血管外科学会」、「日本血管外科学会」の3学会による心臓血管外科専門医認定医機構の専門医資格で基礎条件として外科専門医の筆記試験に合格しておかなければなりません。
心臓血管外科専門医試験の合格率ですが、2017年度の試験の合格率は77.5%となっており、2016年度、2015年度からの合格率は約70~75%の合格率となっています。
日本での医師免許を有し、受験時に外科専門医を取得或いは外科専門医の筆記試験に合格していることおよび「日本胸部外科学会」、「日本心臓血管外科学会」、「日本血管外科学会」の3学会のうち2学会の会員で会員歴が3年以上である必要があります。経験年数には卒後修練期間7年以上が必要で、行うそのうち認定修練施設において3年以上の修練期間を有することも条件となっています。なお直近3年間は修練医登録行っておく必要があります。加えて修練期間中には規定の手術を経験しておくこと、心臓血管外科学会に関する学会発表や論文発表および関連研修会への参加など一定の業績、主たる認定施設の修練責任者からの申請者の評価を含めた推薦状も必要となります。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
1.専門医認定申請書
2.履歴書
3.修練証明書
4.心臓血管外科に関する学術業績
5.手術経験実績 難易度
6.手術経験実績 総点表
7.手術記録
8.Off the job Training経験証明書
9.心・大血管手術における体外循環及び補助循環体験証明書
10.心臓血管外科専門医審査推薦状
上記の書類を学会ホームページよりダウンロードし必要事項を記載の上、提出します。
なお詳細は心臓血管外科専門医新規申請の手引きでご確認ください。
専門医試験を受験する際には審査受験料として50,000円、合格後に専門医の認定を申請するには50,000円を納入することとなっています。
試験は筆記試験でマークシート式(多肢選択形式)が採用されています
問題数は計100題で必修30問、選択問題は110問の中から70問を選択し、合格ラインの目安は80点とされています。
過去問に関しては心臓血管外科専門医認定試験問題過去問題集2012~2015が発売されており、各年度の過去問に関して4~5題は学会ホームページ上で確認することができます。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新の基礎条件として日本胸部外科学会、日本心臓外科学会、日本血管外科学会のうち少なくとも2つ以上の会員であり、外科専門医、心臓外科専門医の資格を有しておく必要があります。
また、心臓血管外科に関連のある論文を3編以上発表していること、学会が認めるセミナーに3回以上出席すること、構成3学会の主催する学術集会に5回以上参加していること、学会規定の医療安全講習会を2回以上受講していること、及び5年間の間で術者又は助手として100例以上の手術経験も必要となります。
なお更新申請の手数料は50,000円となっています。
3学会構成心臓血管外科専門医認定機構
http://cvs.umin.jp
※本記事は2019年6月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。