特定非営利活動法人日本小児循環器学会の小児循環器専門医を取得するためには、学会員で日本の医師免許を持ち、小児科専門医の資格を取得しておく必要があります。加えて一定期間以上の臨床経験と日本小児循環器学会の定める所定の研修プログラムを修了し、必要書類を提出後、小児循環器専門医試験（筆記試験と口頭試問）を合格した者が「小児循環器専門医」となります。
2008年より小児科循環器専門医制度は開始されましたが、2019年度には538名の小児循環器専門医が登録されています。
また専門医試験の合格者数ですが、2016年度は48名、2015年度の試験では18名と他の専門医資格と比較するとまだまだ合格者数が少ない傾向がありますが、基礎資格の小児科専門医の人数も少ないことを考慮すると小児科専門医のサブスペシャリティ領域としてこれからより需要の高まる資格といえます。
日本での医師免許を有し、受験時に日本小児循環器学会の会員歴が継続して5年以上である必要があります。小児科専門医資格を取得し、卒後8年以上の研修および修練期間を有し、そのうち5年は学会規定の修練施設での小児循環器修練を修了しておく必要があります。なお他の基本領域の専門医である場合には、学会規定の委員会の審査により受験の可否が決められます。
また、必要な臨床経験および所定の学術研究業績を有することや小児循環器学会学術集会に3回以上出席し筆頭演者としても関連学会で３回以上の発表しておくことが必要となっています。
専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
1.日本国医師免許の写し
2.小児科専門医認定証の写し
3.筆頭演者として執筆した小児循環器に関係する論文１編の別冊もしくは写し
4.小児科循環器専門医申請書
5.受験票
6.受験料の郵便振替受領書
専門医申請書と受験票に関しては学会ホームページ上よりダウンロードが可能です。
また専門医申請書には30症例以上の入院患者の要約やカテーテル、心エコー、運動負荷検査等の規程の患者の検査を実施した患者一覧表も必要となります。
上記の書類を事務局あてに送付しますが、その際に返送先を明記し、392円切手を貼付した返信用封筒を同封することも必要となっています。
専門医試験を受験する際には審査料として30,000円、専門医の更新申請料は30,000円が必要となります。
試験は筆記試験と面接による口頭試問により合否の判断がされます。
筆記試験に関しては５つの選択肢より１つ選ぶタイプ、２つ選ぶタイプにより出題されます。模擬問題に関しては学会ホームページ上に掲載されています。
また各年度の試験結果の総括や合否判定に関しては学会会員専用ページより確認することが可能です。
専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新する必要があります。
更新資格は小児科学会専門医の資格を有していること、5年間に所定の学術集会・学術講演・その他の事業に参加し修練単位100単位を取得しておく必要があり、そのうち50単位は必修単位を取得しておかなければなりません。
また５年間のうち最低１回は日本循環器学会学術集会に出席することや５年間の学会費を完納しておくことも条件となっています。
なお2015年より、申請および更新には安全管理に関する会議、講習会に３回以上出席しておくことも必要となっています。
一般社団法人日本小児循環器学会
http://jspccs.jp/
※本記事は2019年６月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。