頭頸部がん専門医の取得方法


頭頸部がん専門医を取得するには

特定非営利活動法人日本頭頸部外科学会認定の頭頸部がん専門医を取得するには、医師免許を持ち定耳鼻咽喉科専門医の資格を取得しておかなければなりません。
加えて学会の認定施設で規定の期間研修を行い、必要書類を提出後、頭頸部外科学会の専門医認定試験(書類審査と筆記・面接試験)を合格した者が「頭頸部がん専門医」となります。

頭頸部がん専門医の傾向

頭頚部がん専門医は2010年度から開始された専門医制度です。
日本頭頸部外科学会が定める専門医資格ですが、日本耳鼻咽喉科学会認定が認定する耳鼻咽喉科専門医のサブスペシャリティ分野の資格として取得が可能です。
気になる専門医試験の合格率は残念ながら公表されていませんが、2017年度までの頭頸部がん専門医数は329名の専門医が登録されています。

受験資格

日本での医師免許を有し、日本耳鼻咽喉科学会認定が認定する耳鼻咽喉科専門医を取得しておくことが必要です。
加えて、耳鼻咽喉科専門医取得後3年以上耳鼻咽頭科および頭頸部外科領域の臨床研修実績があることも要件に含まれています。
また申請時において、3年以上日本頭頸部外科学会の会員であり、指定研修施設のカリキュラムに沿って所定の期間研修を修了しておかなければなりません。
他にも専門医制度細則に記載されている臨床実績や研究発表を行うことや規程の学術集会や講習会に出席していることを証明することも必要です。

受験で必要な提出書類・記録

専門医認定試験の申請には以下の書類が必要となります。
①専門医認定申請書
②履歴書
③日本国の医師免許証の写し
④日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医認定証の写し
⑤研修記録簿
⑥研修内容評価用紙
⑦術者として行った代表的な手術10例の手術記録の写し
⑧頭頸部がんの臨床に関する論文リスト
⑨学会・講習会参加記録

上記の提出書類は学会Webサイトからもダウンロードが可能です。
なお不明な点に関しては頭頸部がん専門医制度規則・細則にて確認することができます。

受験審査料・登録料

専門医試験を受験するには手数料として10,000円の納付が必要です。
また、合格後に専門医認定証の交付を受け専門医として登録するためには認定料として30,000 円を納付することになっています。

試験概要

試験は筆記試験と面接試験により合否が判断されます。
筆記試験は、問題数は全体で60問の多肢選択式となっています。
出題範囲は「がん治療概論・頭頚部総論・頭頚部各論」の3つカテゴリーから概ね20問ずつの配分で出題されます。
なお筆記試験の時間は120分となっています。
参考問題は学会Webサイトにて確認でき、参考図書は日本がん治療認定医機構がん治療認定医教育セミナーテキスト第12版(2018年度版)を参考にされているようです。
一方、面接試験では、提出した手術記録を参考に手術の理解度を確認することやチーム医療や患者を診る姿勢について問われるようです。

専門医資格の更新について

専門医の認定期間は5年間で、5年ごとに資格を更新しなければなりません。
更新可能な条件としては申請時において引き続き日本頭頸部外科学会会員であり、日本耳耳鼻咽喉科専門医の資格を有しておくことが必要です。
さらに過去5年間に所定の学術集会・講習会等に5回以上参加していること(うち2回は本学会学術講演会に参加していること)も条件になります。
また日本頭頸部外科学会認定医療安全・医療倫理セミナーを1回以上受講していることや本会が定めた教育セミナーを2回以上受講していることも含まれています。
更新時の必要書類は「専門医更新申請書」 、「日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医認定証の写し」、「10例の手術記録の写し」、「学術集会・講習会参加記録」、「教育セミナー受講記録」が必要です。なお、各書類の注意事項は学科ホームページの専門医制度詳細にてご確認できます。
更新を希望する際には手数料として10,000円の納付が必要で、専門医の更新が認められた場合には登録料として30,000円の納付するようになっています。

学会ホームページ

一般社団法人日本頭頸部外科学会
https://jshns.org/
※本記事は2019年9月時点のものです。詳細は学会のホームページをご参照ください。

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