産業医の設置が企業の働き方改革に繋がる!

産業医はどこの企業にも欠かせない大切な存在です。

特に労働者が健康に働くために、産業医はなくてはならない存在といっても過言ではないでしょう。

産業医を設置することで、労働者の健康管理が期待できるのと同時に、

企業の働き方改革に繋がる

ことも期待できます。

最近耳にする「働き方改革」とはどういうものか、また、産業医設置の重要性についても併せて触れていきたいと思います。

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1.今話題の働き方改革はなぜ必要なのか。

あらゆる場所で

「働き方改革」

という言葉を聞くようになりました。

「働き方改革」は、どうして必要になっているのでしょうか。

1.1働き方改革って何?

働き方改革とは、日本の企業の労働環境を大幅に見直すための取り組みのことです。

・すべての企業に必要な改革

働き方改革は大手企業のみならず、中小企業なども含めたすべての企業で対応が必要になっています。

企業に所属する従業員であれば必要な改革であり、取り組む必要があります。

2019年4月から働き方改革関連法により、産業医・産業保健機能と、長時間労働者に対する面接指導などが強化されました。

日本国民の長時間労働やメンタルヘルス問題は深刻で、近年では過労死や過労自殺が問題視されています。

このような悲しい事態をこれ以上引き起こさないためにも、働き方改革は大切なのです。

1.2何故働き方改革は必要?

どうして働き方改革は必要なのでしょうか。

過重労働の改善

近代社会では、長時間労働などを含めた過重労働が問題となっています。

毎日の残業や休日出勤が増えれば、それだけ休息時間も削られてしまいます。

充分な休息を取れずにいると、人間は免疫力が低下し、体調を崩しやすくなってしまいます。

また、休息時間を取れなければ、その分プライベート時間が失われてしまいます。

プライベート時間が確保できなければ、外食が増え、運動量も減ることが考えられます。

過重労働によるストレスが溜まれば、飲酒や喫煙量が増えることも考えられるでしょう。それにより、健康被害に繋がることも決して珍しくありません。

過労死・過労自殺の予防

日本国内では過労死や過労自殺が特に問題視されています。

その原因は、過重労働や職場内の人間関係など様々なものが積み重なってのものでしょう。

仕事を頑張り過ぎた結果、過労死や過労自殺を引き起こしてしまっては元も子もありません。

社員は企業にとっても大切な人材であり、同時に、命を落としてしまう労働者にも大切な家族や友人が存在します。

労働者の尊い命を守るためにも、働き方改革は必要なもの

になります。

働きやすい職場づくり

労働環境が良ければ、それだけ働きやすい環境になるでしょう。

実際に働きやすい環境となれば、その分労働者の作業効率は上がり、企業にとってもプラスとなるはずです。

労働者たちが明るく健康に働けることにより、企業は成果を出すことができるといっても過言ではありません。

働きやすい職場づくりの実現のためにも、働き方改革は必要になってきます。

働きやすい環境が1つでも多くの会社に備われば、労働者の人数が増加するかもしれません。労働者の人数が増えればその分、国内の経済も効率よく回るでしょう。

2.働き方改革実施において必要な取り組みは?

では働き方改革の実施において必要な取り組みとは、どういったものになるのでしょうか。

2.1産業医を活用した従業員の健康コントロール

まず、働き方改革を実施するために、産業医を活用することが大切です。

産業医を活用し、従業員の健康コントロールをしましょう。

産業医との面談

「長時間労働者」や「高ストレス」と判断された労働者は、産業医と面談をする義務があります。

産業医も、こういった労働者のストレスや負担を軽減させるために、助言をすることが求められます。

同時に、状況改善のために事業所へ助言をすることも大切です。

産業医による企業側への助言で、労働者1人1人の負担が少なくなる工夫がなされるかもしれません。

また、長時間労働の削減や改善も期待できます。

健康診断結果のチェック

産業医は、労働者の健康状態を把握する必要があります。

健康診断結果で異常が認められた労働者に対し、適切な判断をしていきます。

そこで「就業制限」や「休職が必要」と判断した場合は意見書を作成します。

健康相談や健康指導、栄養指導など

産業医は、必要に応じて労働者の健康相談に乗ります。

健康診断の結果が思わしくなければ、健康指導や助言をしていきます。

例えば、アルコールやニコチン量を減らすような助言はもちろん、具体的なアドバイスもしていきます。外食がメインの労働者には自炊の推進、運動量が少ない労働者には適度な運動を取り入れるよう、アドバイスをしていきます。

もちろん労働者により状況は様々なので、それぞれの労働者に合った方法を探して助言をしていくことが大切です。

産業医の助言により健康状態が改善することはもちろん、そこから新たな趣味や楽しみが見つかることも期待できます。

2.2休暇制度などの福利厚生を充実させる

働き方改革は、休暇制度などの福利厚生を充実させるためにも大切なものです。

休暇は必要

休日出勤をする労働者も多いですが、それがあまりにも続いてしまうと、人としての感覚を失いかねません。そこから「うつ病」などを引き起こしてしまうケースも決して珍しくありません。

労働者は休暇を取り、その中で休息を取りながらプライベートを充実させることで、心身共に疲労も回復していきます。

労働者にとって、休暇は必要不可欠なものなのです。

しっかりと休暇を取ってリフレッシュするからこそ良い仕事ができ、それにより、企業全体の作業効率アップや業績向上にも繋がります。

有休の充実

忙しい職場であれば、有休を取ることができないケースも多いようです。

特に、後輩という立場であったり、有給を申請しにくい職場の雰囲気であった場合、そのまま有給が消滅してしまうパターンもあることでしょう。

働き方改革の実施により、2019年4月から「10日以上の年次有給休暇がある労働者は5日以上の有休消化」が義務付けられました。

ユニークな休暇制度

企業によってはユニークな休暇制度を取り入れています。

土曜出勤の前日を休日にする制度やバースデイ休暇など、その内容は企業により様々です。

パートやアルバイトの保険加入

「法的福利厚生」と呼ばれる、従業員の加入が法律で義務付けられている制度があります。健康保険や厚生年金、労働保険や労災保険、介護保険などがそれにあたります。

こうした法的福利厚生は、パートやアルバイト勤務では加入しにくい印象がありました。

しかし、働き方改革による社員の労働時間の減少に平行して、その分パート・アルバイトの労働時間が増えることが予想されます。

それにより、パート・アルバイト勤務の労働者も、保険加入要件を満たすことが考えられます。

各種保険に加入することで、パート・アルバイト勤務の労働者は、より安心して勤務することができるでしょう。

2.3企業全体の労働時間の見直し

今日の日本は、長時間労働が特に問題視されています。

この長時間労働が続けば、それだけ健康被害のリスクが高まるでしょう。

働き方改革による労働時間の見直し

働き方改革により、残業時間や休日出勤の見直しがされています。

実際に働き方改革を受け、企業全体の労働時間は実際に減っているといわれています。働き方改革で労働時間の見直しが定められたからこそ、実現できたのでしょう。

プレミアムフライデーの実施

「プレミアムフライデー」という言葉を、テレビなどで聞いたことがあるのではないでしょうか。

この制度は「月末の金曜日の終業時間を、午後3時に早める取り組み」です。

実際にこのプレミアムフライデーを導入している企業もあり、労働者たちはこの制度を上手く使っているといわれています。

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3.産業医が働き方改革に役立つ!

産業医も、働き方改革に役立つキーパーソンになってきます。

3.1産業医とは

産業医とは、「その企業内で従業員たちの健康管理を担当している医師のこと」をいいます。

事業所の労働者数が50人を超えた時点で産業医を設置することが義務付けられており、14日以内に産業医を選任する必要があります。

産業医には嘱託産業医と専属産業医があり、下記のように設置します。

  • 労働者数が「50人以上999人未満の事業所」
    →嘱託産業医を設置
  • 労働者数が「1,000人以上の事業所および有害業務に500人以上が携わる事業所」
    →専属産業医を設置

3.2産業医を設置するメリット

次に、産業医を設置するメリットについて、簡単に見ていきましょう。

労働者の健康管理が期待できる

産業医は労働者たちの健康状態をくまなくチェックする必要があり、面談が必要な労働者と面談をしながら、色々と話を聞いていきます。

その際に、1つ1つ丁寧に話を聞き、労働者に寄り添った対応することが大切になります。

雑談のような何気ない会話の中にも、労働者の異変に気付くポイントがあるかもしれません。

そこから労働者の病気が見つかるきっかけになることも考えられます。

労働者に健康指導・栄養指導ができる

産業医を設置することにより、産業医と労働者は直接面談をすることができます。

健康相談をしたい労働者は産業医から助言をもらうことができます。

健康相談が必要な場合は直接病院に行くよりも、産業医に相談したほうが効率的といえるでしょう。

健康診断結果が思わしくない労働者は、産業医から健康指導や栄養指導をもらうことができます。

その指導内容を実現していくことにより、労働者が健康に働ける方向に向かうかもしれません。

メンタルヘルス問題に対応

近年はメンタルヘルスによる問題が深刻になっています。

それに伴い、産業医もメンタルヘルス問題における適切な対応方法について学んでいます。

ひと昔前はメンタルヘルス問題について色々な偏見がありましたが、

珍しいことではなく、誰もがなり得る病気です。

特に、高ストレス者は産業医との面談が義務付けられています。

メンタルヘルス問題を誰かに相談することで、肩の荷が少し下りるかもしれません。

産業医という専門的立場から、具体的な助言をもらえることも期待できるでしょう。

専門的な助言が期待できる

産業医は定期的に職場巡回をしていきます。

そこで何か問題があれば速やかに気付いて対応し、問題改善に向けた指導をしていきます。

労働者との面談の中でも、専門的な助言や指導をすることが大切です。

労働環境や健康状態の具体的な問題改善に向けて、企業側と労働者のパイプ役も求められます。

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