近年ストレスチェックの義務化が施行される中、メンタル疾患の社員に対しての労務対策も重要な課題となってきました。その中でも今回は賃金・給与についての計算についてお伝えします。
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復職した後の賃金と日数で算定する
ポイント:長期欠勤者については長期欠勤開始以前の3か月の賃金および日数から、長期欠勤復職者については復職後の賃金および日数から、労基法12条1項の方法で平均賃金を算出します
1.平均賃金の計算方法
平均賃金の算定方法の基本原則は、労働者の生活を保障するために、労働者の通常の生活賃金をありのままに算出しようとすることにあります。そのため、「平均賃金」は、算定すべき事由を発生した日から起算してそれ以前の3か月間に支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除して計算されます(労基法第12条第1項)。
もっとも、このような方法を用いた場合、期間中に休業したため賃金の総額が極端に少なくなった場合やその期間中に賞与等が支給されたために賃金の総額が異常に多くなった場合などには、通常の生活賃金からかけ離れたものとなるため、このような場合については、特別の考慮が払われています(同項第1号、第2号、第3項各号、第4項など)。
また、これらの方法をもっても、なお妥当な生活賃金を算定することができない場合には、厚生労働大臣がこれを定めることとされています(同条第8項)。
2.都道府県労働局長または厚生労働省労働基準局長への委任
労働法第12条第8項において厚生労働大臣の定めるところとされた平均賃金については、昭和24年労働省告示第5号によりその決定権限が都道府県労働局長または厚生労働省労働基準局長に委任されています。
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長期休業者の平均賃金の計算
1.長期休業者
使用者の責に帰するべからざる事由による休業期間が平均賃金の算定自由の発生日以前3か月以上にわたっていた場合の平均賃金は、都道府県労働局長がこれを決定します(上記告示第1条)
そして、その場合の決定基準は、①休業開始の日を、平均賃金を算定するべき事由の発生した日とみなし、労基法第12条第1項の方法で算定すること、②休業期間中に沈金水準の変動があった場合は、平均賃金を算定すべき事由の発生した日に、当該事業場において、同一業務に従事した労働者の1人平均の賃金額により、これを推算すること、とされています。(昭24・4・11 基発第421号、昭和22・9・13 発基第17号)。
2.長期休業からの復職者
私病による長期欠勤者につい、復職後、平均賃金の算定自由が発生した場合は、厚生労働省労働基準局長がこれを決定します(上記告示第2条)。具体的には、出勤日以降の賃金および日数について、労基法第12条第1項の方法を用いて算定するとされています(昭和25・12・28 基収第4197号、昭26・12・27 基収5942号)。
(弁護士・藤原宇基)
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