産業医ナビ丨産業医紹介なら産業医クラウド、導入実績は13,000事業場以上https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list産業医クラウドは厳選した産業医を全国47都道府県にご紹介。メンンタルヘルスケア、労務規定業務、求職復職支援、研修講和まで幅広く対応。業種・企業規模問わず企業にあった適正な産業医をご紹介。Thu, 26 Sep 2024 03:53:22 +0000jahourly1https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/wp/wp-content/uploads/2024/06/cropped-favicon-32x32.png産業医ナビ丨産業医紹介なら産業医クラウド、導入実績は13,000事業場以上https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list3232 メンタルヘルス研修の目的や内容は?成功するポイントや抑えておきたい注意点を解説https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/mentalhealth-seminar/Sat, 24 Aug 2024 01:19:09 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=13587

メンタルヘルスは現代の職場において非常に重要なテーマです。 ストレスや不安が蔓延する中、従業員の心身の健康を守ることは、企業の生産性や離職率の改善にも直結します。 しかし、メンタルヘルス研修を効果的に実施するには、単に情 ... ]]>

メンタルヘルスは現代の職場において非常に重要なテーマです。

ストレスや不安が蔓延する中、従業員の心身の健康を守ることは、企業の生産性や離職率の改善にも直結します。

しかし、メンタルヘルス研修を効果的に実施するには、単に情報を提供するだけでは不十分です。研修の目的を明確にし、内容を従業員の実際のニーズや職場環境に合ったものにすることが求められます。

では、具体的にどのような目的を持ち、どのような内容で研修を行うべきなのでしょうか?

この記事では、メンタルヘルス研修の主要な目的と具体的な研修内容、研修を実施する際に避けるべき注意点を紹介いたします。

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目次

企業が行うメンタルヘルス研修の目的とは

メンタルヘルス研修を企業が行う目的として、以下の3つが挙げられます。 それぞれの内容を下記でご紹介します。

1.従業員のストレス管理能力の向上

研修を通じて、従業員が自身のストレスを適切に認識し、管理する方法を学ぶことで、日常の業務における精神的な負担を軽減します。

2. 職場環境の改善と働きやすさの向上

メンタルヘルス研修は、職場でのコミュニケーションや協力体制を強化し、働きやすい職場環境を整えることで、従業員の満足度と生産性を向上させます。

3. 企業リスクの低減と法的リスクの回避

研修により、メンタルヘルスに関する問題が発生する前に予防策を講じることで、企業が法的リスクや業務上のリスクを回避し、持続可能な経営を実現します。

専門家のコメント

メンタルヘルス研修を企業が実施する目的は、従業員の心身の健康を守り、生産性の向上を図るためです。

現代のビジネス環境では、ストレスや精神的なプレッシャーが増加しており、これらが未然に対処されなければ、欠勤や退職、さらには重大なメンタルヘルス障害を引き起こすリスクがあります。

研修を通じて、従業員がストレス管理やメンタルヘルスのセルフケアに関する知識を深め、適切な対処法を学ぶことが重要です。

また、管理職にもメンタルヘルスに関するリーダーシップを養い、従業員の早期サポートができる体制を整えることが求められます。

これにより、企業全体の職場環境が改善され、従業員の満足度が向上し、結果として企業の持続的な成長にも寄与するでしょう。

メンタルヘルス研修は、短期的な成果だけでなく、長期的な視点で企業の競争力を高めるための重要な投資と考えるべきです。

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メンタルヘルス研修の効果やメリットを3つ紹介

1. 従業員のストレス軽減と精神的安定の促進

メンタルヘルス研修の主要な効果の一つは、従業員のストレス軽減と精神的安定を促進することです。

研修を通じて、従業員はストレスの兆候を早期に認識し、効果的な対処法を学ぶことができます。

具体的には、リラクゼーション法やタイムマネジメント、カウンセリングの活用など、実践的なスキルを身につけることで、日常業務におけるストレスを自己管理できるようになります。これにより、精神的な負担が軽減され、業務に集中できる環境が整います。

また、研修によって職場の心理的安全性が向上し、従業員同士のコミュニケーションが円滑になることで、職場全体の雰囲気も良くなります。結果として、従業員の仕事の満足度や生産性が向上し、企業全体のパフォーマンスにプラスの影響を与えます。

2. 休職・離職率の低減

メンタルヘルス研修は、従業員の休職や離職率を低減する効果があります。精神的な健康問題が原因で休職や離職に至るケースは多く、企業にとって大きな損失となります。

研修を通じて、従業員が自分のメンタルヘルスに対する意識を高め、問題が深刻化する前に対策を講じることができれば、長期的な休職や離職を防ぐことができます。また、管理職や人事担当者も、従業員のメンタルヘルスのサインに早期に気づき、適切なサポートを提供する能力を強化することで、問題の拡大を防ぐことができます。

さらに、従業員が安心して働ける環境が整うことで、企業に対する信頼感や忠誠心が高まり、長期的な人材定着にもつながります。 このように、メンタルヘルス研修は従業員と企業双方にとって、安定的な労働環境を維持するための重要な施策です。

3. 生産性と業績の向上

メンタルヘルス研修は、企業の生産性と業績の向上にも寄与します。精神的に健康な従業員は、業務においてより高いパフォーマンスを発揮し、創造性や問題解決能力も向上します。これにより、個々の業務効率が上がるだけでなく、チーム全体の生産性も向上します。

また、従業員がストレスなく働ける環境は、イノベーションの促進や新しいアイデアの創出を支援し、企業の競争力を強化します。さらに、研修を受けた従業員は、自分の健康状態を積極的に管理するようになり、欠勤や早退が減少するため、企業全体の稼働率が向上します。

このように、メンタルヘルス研修は、従業員の健康維持を通じて企業の生産性を高め、長期的な業績向上を支える重要な要素となります。

専門家のコメント

メンタルヘルス研修の効果は、企業の健全な成長と持続可能な発展にとって極めて重要です。研修を通じて従業員がストレス管理やセルフケアのスキルを身につけることで、精神的な健康リスクを未然に防ぐことが可能となります。

また、従業員一人ひとりが自分のメンタルヘルスに対する意識を高め、問題の早期発見と対応が促進されるため、欠勤や離職率の低減にも寄与します。さらに、メンタルヘルスに対する理解が深まることで、職場全体のコミュニケーションが円滑になり、チームワークの強化や職場環境の改善が期待できます。結果として、従業員がより意欲的に業務に取り組むようになり、企業全体の生産性と業績の向上につながります。

このように、メンタルヘルス研修は短期的な問題解決だけでなく、長期的な企業価値の向上にも大きく貢献するものです。

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メンタルヘルス研修でよくある内容やプログラム

1. ストレスマネジメント研修

ストレスマネジメント研修は、従業員が日常業務で直面するストレスの対処方法を学ぶプログラムです。この研修では、ストレスの原因を特定し、その影響を軽減するためのテクニックや戦略を学びます。

例えば、リラクゼーション法やマインドフルネスの実践、タイムマネジメント技術が含まれることが多いです。また、自己認識を高めるためのアセスメントツールを活用し、従業員が自身のストレスレベルを把握しやすくする内容もあります。

このような研修を定期的に実施することで、従業員がストレスを自己管理できるようになり、精神的な健康を維持しつつ、高い生産性を保つことが可能になります。これにより、企業全体の職場環境が改善され、従業員の離職率の低減にもつながります。

2. メンタルヘルスファーストエイド研修

メンタルヘルスファーストエイド研修は、職場でのメンタルヘルス問題に早期に対応するためのスキルを提供するプログラムです。この研修では、従業員が同僚のメンタルヘルスの危機を早期に認識し、適切な対応ができるようになることを目的としています。具体的には、うつ病や不安障害、ストレス反応などの症状に対する基本的な理解と、初期対応の方法を学びます。

また、必要に応じて専門的なサポートを受けるように導く手順も含まれます。この研修は、特に管理職やリーダーシップを担う従業員向けに行われることが多く、職場全体でのメンタルヘルスのケアが強化され、より健全な職場環境の維持に貢献します。

3. ハラスメント防止研修

ハラスメント防止研修は、職場でのハラスメント行為を未然に防ぐための意識向上と対策を目的としたプログラムです。この研修では、パワーハラスメントやセクシャルハラスメント、モラルハラスメントの具体例を通じて、従業員にその危険性や影響を理解させます。さらに、ハラスメントの被害者にならないためのセルフプロテクションや、目撃者としての適切な対応方法も教えます。

この研修を通じて、従業員がハラスメントの兆候を早期に認識し、積極的に対処する力を養うことができ、職場全体の安全性が向上します。結果として、従業員が安心して働ける環境が整い、企業の健全な発展につながります。

4. リーダーシップとメンタルヘルス研修

リーダーシップとメンタルヘルス研修は、管理職がメンタルヘルスに配慮したリーダーシップを発揮できるようにするためのプログラムです。この研修では、管理職が従業員のメンタルヘルスの状態を適切に評価し、サポートする方法を学びます。また、メンタルヘルスに関連する問題が発生した際の対応策や、職場環境の改善策についても指導します。

この研修を受けることで、管理職は従業員の精神的な健康を支援し、職場の生産性を高めることができるようになります。結果として、従業員のエンゲージメントが向上し、企業全体のパフォーマンスが向上します。

5. メンタルヘルスチェックプログラム

メンタルヘルスチェックプログラムは、従業員の精神的健康状態を定期的に評価し、必要な支援を提供するためのプログラムです。このプログラムでは、定期的にストレスチェックや心理テストを実施し、従業員のメンタルヘルス状態を把握します。その結果をもとに、必要なフォローアップやカウンセリングを行うことができます。

また、結果に基づいた個別のアドバイスや、リスクの高い従業員に対する早期の対応策も含まれます。このプログラムを導入することで、企業は従業員のメンタルヘルス問題を未然に防ぎ、健康な職場環境を維持することができます。これにより、従業員の離職率の低減や生産性の向上が期待されます。

専門家のコメント

メンタルヘルス研修は、企業の健全な職場環境を維持し、従業員の生産性を向上させるために非常に重要な施策です。

よくある研修内容やプログラムには、ストレスマネジメントやハラスメント防止、メンタルヘルスファーストエイド、リーダーシップ研修などが含まれます。

これらのプログラムは、従業員が精神的な健康を維持し、職場での課題に適切に対処するスキルを身につけることを目的としています。

例えば、ストレスマネジメント研修では、従業員が日々の業務で感じるストレスを効果的に管理し、職場でのパフォーマンスを維持するためのテクニックを学びます。一方、ハラスメント防止研修では、職場での不適切な行動を未然に防ぐための知識と意識を高め、安心して働ける環境を提供します。

これらの研修を通じて、企業は従業員のメンタルヘルスリスクを低減し、職場の全体的な生産性を高めることができます。また、メンタルヘルスチェックプログラムの導入により、従業員の精神的な状態を定期的に把握し、必要なサポートを提供することで、早期のリスク発見と対応が可能になります。

企業がメンタルヘルス研修に投資することは、従業員の満足度とエンゲージメントを向上させ、長期的には企業の競争力を強化するための重要な戦略です。

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メンタルヘルス研修を成功するポイント

メンタルヘルス研修を成功させるためには、まず研修内容が職場環境に即していることが重要です。汎用的な研修ではなく、企業の特性や従業員のニーズに合わせたカスタマイズが求められます。

また、経営陣や管理職が積極的に関与し、研修を推進する姿勢を示すことで、従業員の意識を高め、研修の効果を最大化することができます。

さらに、研修後のフォローアップも重要です。研修で学んだ内容が日常業務に活かされるよう、継続的なサポートや定期的な確認が必要です。

最後に、研修の成果をモニタリングし、必要に応じて改善を行うことで、研修の効果を長期的に維持できます。

1. 研修目的の明確化とニーズに応じたプログラム設計

メンタルヘルス研修を成功させる第一のポイントは、研修の目的を明確にすることです。

企業が抱える課題や従業員のニーズに応じて、適切なプログラムを設計することが求められます。

例えば、ストレス管理が課題であればストレスコーピングの手法を中心に据えたり、管理職向けにはメンタルヘルス不調の早期発見やサポート方法を学ぶ内容を組み込むと効果的です。

また、研修の目的を従業員に事前に周知することで、研修への意識や参加意欲が向上します。

2. 実践的な内容と継続的なフォローアップの導入

メンタルヘルス研修では、単なる座学だけでなく、実践的な内容を取り入れることが成功のカギとなります。

ワークショップ形式やロールプレイング、ケーススタディを通じて、参加者が実際にスキルを体得できるよう工夫しましょう。

また、一度きりの研修ではなく、定期的なフォローアップや復習の場を設けることで、メンタルヘルス対策が職場文化に根付くよう支援します。

さらに、研修後のフィードバックを通じて、プログラムの改善点を見つけ、次回に反映することが重要です。

3. 経営陣や管理職の積極的な関与とサポート体制の整備

メンタルヘルス研修の成功には、経営陣や管理職の積極的な関与が欠かせません。

トップダウンでのサポート体制を整え、従業員が安心してメンタルヘルスの問題に向き合える環境を作ることが大切です。

また、管理職自らが研修に参加し、メンタルヘルスの重要性を理解することで、現場でのサポートが効果的になります。

研修後も、適切な相談窓口やサポート機関との連携を確立し、従業員が支援を受けやすい環境を整えることが成功につながります。

専門家のコメント

メンタルヘルス研修を成功させるためには、単に研修を実施するだけでなく、その後のフォローアップと継続的なサポートが重要です。

研修が一過性のものにならないように、定期的なモニタリングと改善を行い、従業員が学んだスキルを実際の業務に活かせるようにすることが求められます。

また、経営陣や管理職のリーダーシップが、従業員の意識を変え、職場全体にメンタルヘルスの重要性を浸透させる鍵となります。

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メンタルヘルス研修の注意点

メンタルヘルス研修を実施する際の注意点として、まず研修内容が実際の職場環境や従業員のニーズに合致しているかどうかを確認することが重要です。

研修が現場と乖離していると、従業員の関心を引き付けることが難しくなり、研修効果が薄れてしまいます。

また、従業員のプライバシーを尊重し、研修の過程で個人情報が適切に管理されることも重要です。

さらに、研修を形式的なものに終わらせず、実際に職場で活用できるよう、実践的な内容にすることが求められます。研修後の効果を維持するための取り組みも欠かせません。

1. 研修が形式的にならないようにする

メンタルヘルス研修が一度きりの形式的なイベントになってしまうことは避けるべき注意点です。形だけの研修では、従業員にとっても意味が薄れ、実際のメンタルヘルス向上には繋がりません。

研修は継続的な取り組みとして、従業員が日常的に実践できるような内容にすることが重要です。また、研修後のフォローアップや定期的な復習の機会を設け、従業員が研修内容を現場で活かせるようサポート体制を整えることが求められます。

2. 一律の内容ではなくカスタマイズする

メンタルヘルスに関する問題は、部署や職種、従業員個々の状況により異なります。そのため、全従業員に同じ内容の研修を行うと、一部の従業員には不十分だったり、逆に不適切な内容になってしまう可能性があります。

成功する研修には、部署ごとのニーズやリスクを分析し、それに基づいて内容をカスタマイズすることが重要です。例えば、管理職には部下のメンタルヘルスケア方法を、一般従業員にはストレス管理方法を強調するなどの調整が求められます。

3. プライバシーに十分配慮する

メンタルヘルス研修では、個人の心理的な課題やストレスについて取り扱うため、従業員のプライバシー保護に細心の注意を払う必要があります。

研修の際に、誰かのメンタル不調が無意識に共有されるような状況や、個人的な話題が公の場で扱われるリスクを避けることが大切です。

従業員が研修に安心して参加できるよう、情報管理体制をしっかり整備し、研修内容が匿名で行われる場や、個別の相談ができる仕組みを提供することが望ましいです。

専門家のコメント

メンタルヘルス研修を実施する際の注意点として、まず従業員のプライバシーを尊重することが重要です。参加者が安心して自分の考えや感情を共有できる環境を整えるため、信頼関係の構築が求められます。

また、研修内容は専門家によって適切に監修され、科学的根拠に基づいたものである必要があります。

さらに、単なる知識の提供にとどまらず、実際の職場環境に即した実践的なスキルの習得を目指すことが効果的です。継続的なフォローアップも忘れてはなりません。

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メンタルヘルス研修の事例

事例1: 大手IT企業の「ストレス管理とセルフケア」研修

ある大手IT企業では、従業員のストレス管理を重視した「ストレス管理とセルフケア」研修を導入しました。業界特有のハイプレッシャーな環境下で働く社員のメンタルヘルスを守るために、専門の心理カウンセラーを講師として招き、ストレスの兆候を早期に認識し、自分で対処するためのスキルを提供しています。

研修では、ストレスの基礎知識、リラクゼーション技法、マインドフルネス、時間管理術などが扱われ、従業員は日常業務に取り入れやすい実践的な方法を学びます。さらに、研修後もフォローアップセッションが行われ、社員が実際に技法を活用できるようサポートしています。

この取り組みの結果、従業員の自己管理能力が向上し、離職率が低下したという報告があります。

事例2: 製造業の「職場ハラスメント防止とメンタルヘルスケア」研修

製造業の企業では、職場内でのハラスメント問題が原因で従業員のメンタルヘルスが悪化するケースが増えていたため、「職場ハラスメント防止とメンタルヘルスケア」研修を実施しました。この研修は、従業員全員を対象に、ハラスメントの種類とその影響について理解を深めることを目的とし、同時にメンタルヘルスの重要性についても啓発しました。

研修では、実際の事例を交えながら、ハラスメントの兆候を見逃さずに報告する方法や、被害者だけでなく加害者側の心理状態を考慮した対応策が紹介されました。また、メンタルヘルスケアとして、相談窓口の利用方法や、社内での支援体制についても説明があり、従業員は安心して問題に対処できるようになりました。

この研修後、社内のハラスメント件数が減少し、従業員の満足度が向上したことが報告されています。

事例3: 中小企業の「リーダーシップとメンタルヘルス」研修

中小企業では、経営者や管理職向けに「リーダーシップとメンタルヘルス」研修を実施しました。この研修は、管理職が自らのメンタルヘルスを管理しつつ、部下のメンタルヘルスもケアするためのスキルを習得することを目指しています。講師には、組織心理学の専門家が招かれ、管理職が直面しやすいストレス要因を特定し、それに対処するためのリーダーシップスタイルを学びました。

研修内容には、ストレス管理の基本、効果的なコミュニケーション方法、部下の早期介入とサポートの手法、そしてチーム全体のメンタルヘルスを維持するための予防策が含まれています。

この研修の成果として、管理職のリーダーシップスキルが向上し、組織全体の士気が高まったことが確認されました。また、研修後に実施されたアンケートでは、部下のストレスに早期に気づき、適切に対応できる管理職が増えたという結果が得られました。

まとめ

メンタルヘルス研修は、従業員の心の健康を守り、生産性向上や職場環境改善を目指す重要な取り組みです。

研修の目的は、メンタルヘルスに対する理解を深め、早期発見や予防、適切な対処法を習得することにあります。また、ストレスチェックやメンタルサポートの制度を整備するための指針となることも目的の一つです。

研修内容には、ストレス管理の方法、上司としてのサポートの仕方、専門機関との連携方法などが含まれます。プログラムは、座学だけでなく、ワークショップ形式やロールプレイングを組み合わせると実践的な効果が得られます。

成功のためには、従業員のニーズに応じたカスタマイズや、管理職の参加が不可欠です。
一過性のイベントにならないよう、継続的なフォローアップを計画に組み込み、従業員が気軽に参加できる環境づくりをすることも大切です。

メンタルヘルス研修を継続的に行うことで、離職率が低下した企業もあります。

しっかりと目的を定め、効果的な研修プログラムを整備することで、企業全体の健全な職場文化を育むことが可能です。

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【医師監修】産業医とは?医師との違いや仕事内容・役割・選び方を完全解説!https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/column0412-1/Thu, 02 May 2024 04:50:26 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=3723

近年、企業の規模に関わらず、メンタルヘルス対策は非常に重要なテーマとなっています。 メンタルヘルス不調やうつ病などの精神疾患によって、会社を休職・退職する社員が多いためです。また、仕事に関わる問題が原因で自殺に至ってしま ... ]]>

【医師監修】産業医とは?医師との違い、仕事内容をわかりやすく解説

近年、企業の規模に関わらず、メンタルヘルス対策は非常に重要なテーマとなっています。
メンタルヘルス不調やうつ病などの精神疾患によって、会社を休職・退職する社員が多いためです。また、仕事に関わる問題が原因で自殺に至ってしまうケースもあります。

平成25年の警察庁の調査によると、自殺者で原因・動機が特定できた20,256人のうち、「勤務問題」を原因とするのは2,323人という結果でした。

およそ10人に1人以上が、仕事に関わることが原因で自殺してしまったことになります。
さらに、「健康問題」が原因・動機の人は、13,680人、原因・動機のトップです。

参照:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000060315.pdf

メンタルヘルス対策を、企業の内部だけで確立するのは困難です。そこで活躍が期待されるのが「産業医」です。

企業が健全な経営を行うために必要不可欠な産業医の、役割や業務内容について、詳しくご紹介します。

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また、自社の規模から常勤の産業医を専任する必要がある方はこちらを資料をご覧ください。 こちらの資料では、常勤産業医を選任する際に知っておきたい、「報酬の相場」「雇用の際のリスク」 「選ぶ際のポイント」などを説明しています。

目次

産業医とは

2020年にはテレビドラマでも取り上げられていた産業医。

「労働者を専門とする医師」こと産業医とは、医師免許を持っていることを前提に、事業場において労働者の健康管理等について、専門的な立場から指導・助言を行う下記図の免許を持つ医師のことです。

現在企業に勤めている人であっても、産業医について詳しく知っている人は多くないでしょう。

どのような人が産業医になれるの?

産業医は、医師であれば誰でもなれるわけではありません。具体的には、労働安全衛生法第13条2項に基づき、「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者」である必要があり、下記の通りに規定されています(労働安全衛生法第14条2項)。

  • 労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であって厚生労働大臣の指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者
  • 産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であって厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であって、その大学が行う実習を履修したもの
  • 労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
  • 学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師(常勤勤務する者に限る。)の職にあり、又はあった者
  • 前各号に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者

日本医師会が主導する「日本医師会認定産業医」制度では、産業医の質向上と地域保健活動の一環である産業医活動を促進するために、所定のカリキュラムに基づく、産業医学基礎研修50単位以上の取得による産業医として認定されます(有効期限5年)。

有効期限内に産業医生涯研修20単位をとると更新できます。なお、労働衛生コンサルタントの資格を取得すると、この有効期限が免除されます。産業医学基礎研修の研修内容は下記図の通りです。

前期研修
*14単位以上
総論2単位
健康管理2単位
メンタルヘルス対策1単位
健康保持促進1単位
作業環境管理2単位
作業管理2単位
有害業務管理2単位
産業医活動の実際2単位
実施研修主に職場巡視などの実地研修、作業環境測定実習などの実務的研修10単位以上
後期研修地域の特性を考慮した実務的・やや専門的・総括的な研修26単位以上

参照:https://jmaqc.jp/sang/occupational_physician/
参照:http://jmaqc.jp/sang/guide/index.php

産業医と一般的な勤務医との違い

医療行為を行う一般的な勤務医は病気を患っている「患者」が対象ですが、産業医は健康に働ける「労働者」が対象となります。

産業医一般的な勤務医
法令労働安全衛生法医師法
活動場所企業病院クリニック
対象事業主、従業員患者
職務労働者の健康管理(フィジカル&メンタル)
労働者の職場管理(職場環境の安全)
労働者の作業管理(仕事量の適量度合い)
患者の治療
活動場所事業法人(*医療法人含む)医療法人
立場事業主と労働者の中立患者の味方
事業主への勧告権ありなし

産業医としての仕事には、ストレスチェックの実施、社員への面接指導のほか、就業判定、巡視、衛生委員会を通じた健康意識向上等の「法令上定められた仕事」のほか、社員の組織的なメンタルヘルスケア対策、テレワーク実施における労働環境の整備、感染症予防対策等の企業における安全配慮義務への助言及び実行、健康経営等、法令で実行すべきこと以外にも幅広く対応する必然性が増してきています。

労働安全衛生法条の仕事
(コンプライアンス)
産業医に期待される仕事
衛生委員会の出席と意見出しメンタルヘルス休職社員の復職判断
職場巡視休職復職体制構築のアドバイス
健康診断の就業判定組織的なメンタルヘルスケア体制のアドバイス
ストレスチェックの実施責任者と高ストレス者との面談テレワーク環境における社員の作業管理、健康管理、職場管理(所謂、労働衛生の三管)
労働者の健康相談感染症予防対策、ガイドラインの策定と更新
長時間労働者との面談健康経営の運用アドバイス

全国にどのくらい産業医はいるのか?

厚生労働省「平成 30(2018)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、全国において医師は、327,210人。 その医師約32万人のうち約10万人の医師が産業医の認定を保有しています(2019年1月29日現在)。

日本における産業医の設置義務のある事業所数は約16万事業所ですから、3人に1人の医師が産業医の認定を保有しているのですから、産業医を探すこと自体は難しくありません。

加えて、毎年、2,000人前後の産業医が増加しています。厚生労働省発表の「原稿の産業医制度の概要等」によると、平成27年度までの推移は下記の通りです。

日本医師会
(研修)
産業医科大学
(研修)
産業医科大学卒業生
平成24年度1,66290194
平成25年度1,68763092
平成26年度1,6911,01798
平成27年度2,401996101

参照:https://www.med.or.jp/nichiionline/article/008418.html#:~:text=%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8A%E3%80%81%E4%BB%8A%E5%9B%9E%E7%94%B3%E8%AB%8B%E3%81%AE,%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000164723.pdf

企業に産業医設置をする要件

産業医は、「必ずすべての企業・事業場に設置しなければならない」と決められているわけではありません。

労働安全衛生法などに基づく設置要件がいくつかあります。原則、事業場ごとの労働者の人数によって、以下のように義務の有無が分けられています。

【産業医の選任義務の別】
事業場の規模産業医の人数嘱託または専属
1〜49人選任義務なし
50〜999人1名以上嘱託可
1000〜3000人1名以上専属
3001以上2名以上専属

参照:https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12602000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000164723.pdf

「50名以上の労働者」の範囲ですが、各地の労働基準監督署の見解が微妙に異なるケースもありますが、多くは「週20時間以上の雇用保険の対象者」を常勤的な労働者としてカウントします。正社員、アルバイト等の正規雇用、非正規雇用、派遣社員等の枠組みは、一度、取り払って考えることがよいでしょう。

なお、労働者数50人未満の事業場には、産業医の選任義務はないものの、「医師等と連携して健康管理を行うべき」として努力義務が課せられています。
(労働安全衛生法13条2項)

また、各都道府県に設置されている産業保健総合支援センター(通称:地域産業保健センター)に依頼し、メンタルヘルス相談を含めた産業保健サービスを提供してもらう、などの方法もあります。

例外的に常時、月80-100時間超の残業をした労働者がいる事業所も該当します。平成20年より、事業所のサイズにかかわらず、労働者の疲労蓄積の程度を把握し、本人の申し出により医師の面談を実施し、その記録を5年間保有する義務が事業主にあります(労働安全衛生法66条)。

産業医に求められる7つの基礎的な業務内容と役割

産業医の職務は、労働安全衛生法規則第14条1項に下記の通りに定められています。

  • 健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 医師による面接指導(66条8第1項)、労働者の労働時間の把握(66条8の2第1項)及び長時間労働(66条の8の4第1項)に規定する面接指導並びに法第66条の9に規定する必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 心理的な負担の程度を把握するための検査の実施(ストレスチェック)並びに高ストレス者への面接指導の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること。
  • 作業環境の維持管理に関すること。
  • 作業の管理に関すること。
  • 労働者の健康管理に関すること。
  • 健康教育、健康相談その他労働者の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
  • 衛生教育に関すること。
  • 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止のための措置に関すること。

上記9つを、噛み砕いて、「産業医に求められる7つの基礎的な業務内容と役割」として、ご説明します。

産業医に求められる7つの基礎的な業務内容と役割

①健康診断の結果チェックと就業判定

産業医は労働者の健康診断結果をチェックしながら、適切な判断をしていき、必要に応じ面談を通じて指導・助言をすることが求められます(労働安全衛生法66条4項)。業務上のゴールとしては、「定期健康診断結果報告書」を労働基準監督署に提出することになります。

なお、「定期健康診断結果報告書」を労働基準監督署に提出するに際して、産業医の確認が必要です。2020年年7月までは「産業医の押印」が必須でしたが、新型コロナウイルスの影響や昨今のDX推進への移行から、産業医の押印は不要となりました。しかし、これらはDX化推進が背景にありますから、電子による産業医の確認等は記録として残すことがよいでしょう。

診断結果の中には、初見有りといった結果もあり、診断結果によりましては今後の就労制限や就業の可否判定が求められるケースも多いでしょう。ここで産業医に求められることが、適切な判定をすることです。

これ以上の労働が困難な労働者に対し、何も助言をしなければ更なる健康被害が懸念されるため、適切な就労制限や就業判定が必要です。就労判定は通常、企業の働く環境毎にリスクを定義します。単純に産業医が「確認する」だけではなく、どのように事後措置をとるかが求められ始めています。

【補足】新型コロナウィルス感染拡大の影響

特に新型コロナウイルスの影響により、健康診断の結果による安全配慮の義務の範囲が拡大しています。基礎疾患のある労働者にとって、命に関わる問題になることから、適切な把握及び対策を講じる必要性が企業に求められています。

2020年12月15日現在、日本産業衛生学会及び日本渡航学会発行の「職域のための 新型コロナウイルス感染症対策ガイド」によると、下記が重症化のリスク要因として挙げられているため、企業と産業医は、安全配慮義務から、就業判定と事後措置の適切な運用が必須の時代となりました。

重症化のリスク因子評価中の要注意な基礎疾患など
  • 65歳以上の高齢者
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
  • 慢性腎臓病
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 心血管疾患
  • 肥満(BMI30以上)
  • 生物学的製剤の使用
  • 臓器移植後やその他の免疫不全
  • HIV感染症(特にCD4 < 200/μL)
  • 喫煙歴
  • 妊婦
  • 悪性腫瘍

②ストレスチェック制度に基づく高ストレス者の面接・指導

2015年12月に導入されたストレスチェック制度は、労働者のストレスレベルを把握し、労働者がメンタルヘルス不調に陥ることを予防するための制度です。

調査票を用いてストレスレベルを点数化し、高ストレス者を選定、医師による面接指導の要否を判断します。ストレスチェックは、常時50人以上の労働者を使用する事業場に、1年以内ごとに1回の実施義務があります。

厚生労働省(平成29年7月発表)によると、ストレスチェックの受験状況は、約8割が受けています。自社の状況がどうなのかという視点として、ひとつの目安とするとよいでしょう。

事業場規模ストレスチェックを受けた労働者の割合
50~99人77.0%
100~299人78.3%
300~999人79.1%
1000人以上77.1%
78.0%

高ストレス者と判断されるのは、企業にもよりますが、10%前後となるケースが多いようです。高ストレス者が15%以上いる企業は、従業員に負荷がかかっている可能性があるため、何らかの対策を練るとよいでしょう。

また、高ストレスと判断された従業員のうち、実際に産業医面談を希望する者は、0.6%と非常に少ない割合となっています。高ストレスと判断されても、従業員からすると、「産業医との面談」は、まだまだハードルが低くなく、ここを、どう早期にフォローできるかが、企業のメンタルヘルス予防体制として重要なポイントとなります。

事業場規模医師による面接指導を受けた労働者の割合
50~99人0.8%
100~299人0.7%
300~999人0.6%
1000人以上0.5%
0.6%

※ 事業者は、ストレスチェックの結果、高ストレス者として確定された者であって、医師による面接指導を受ける必要があるとストレスチェック実施者が認めた者のうち、労働者から申出があった者について、医師による面接指導を実施しなければならない。

なお、義務ではないですが、ストレスチェックの「集団分析」の実施状況は下記の通りです。多くの事業場が集団分析を実施していますが、これをどう活用して、企業のメンタルヘルス予防体制を構築できるかが、今後のポイントとなっているでしょう。

事業場規模集団分析を実施した事業場の割合
50~99人76.2%
100~299人79.7%
300~999人83.6%
1000人以上84.8%
78.3%

※ 集団分析とは、ストレスチェックの結果を職場や部署単位で集計・分析し、職場ごとのストレスの状況を把握すること。
集団分析の結果を、業務内容や労働時間など他の情報と併せて評価し、職場環境改善に取り組むことが事業者の努力義務となっている。

③休業者に対する復職の可否の意見

メンタルヘルス不調により休業していた労働者の復職に関する診断も、大切な役割です。

そのためには医療機関(主治医)との情報交換が非常に重要ですが、場合によっては医療機関(主治医)の判断と反対の意見を述べることもあります。その理由が、厚労省・中央労働災害防止協会が制作した冊子に明記されています。

“主治医による診断は、日常生活における症状の回復程度によって職場復帰の可能性を反していることが多く、必ずしも職場で求められる業務遂行能力まで回復しているとの判断とは限らない。このため主治医の判断と職場で必要とされる業務遂行能力の内容等について、産業医等が精査した上で採るべき対応を判断し、意見をのべることが重要です。”

参照:https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/101004-1.pdf

同様に、「今すぐ復職したい」と申し出る労働者に対しても、アセスメントの結果次第では反する意見を述べるのが産業医の役割です。産業医は、あくまで「意見を述べる」ことに留まるのですが、その意見書をもとに企業が労働者の復職を判断する必要があります。

産業医は企業に寄り過ぎても、労働者に寄り過ぎても問題となるため、「合理的な判断ができる産業医」のアサインが最も重要です。「合理的は判断」については、「休職復職の仕組化と運用」を参照してください。

④就業上の配慮に関する意見

メンタルヘルス不調者が働く上での配慮について、管理監督者や人事労務管理スタッフらに対して、意見を述べる役割もあります。

適切な意見を述べるためには、社内の関係部署との調整・連携が不可欠です。さらに、職場巡視やストレスチェック結果の基に職場環境の改善提案も行うことで、相乗的に労働者の健康を守ることにつながります。

職場のメンタルヘルス対策における「3つの予防」

職場のメンタルヘルス対策における「3つの予防」

職場のメンタルヘルス対策は、一次予防、二次予防、三次予防に分けられます。「3つの予防」の観点から対策を詳しくお伝えいたします。


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⑤長時間労働者への面接指導

時間外・休日労働時間が1ヶ月あたり80時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者に対して、申し出があった場合、産業医は「長時間労働者面接指導」を行います。

また、3ヶ月連続80時間超の時間外労働、もしくは1ヶ月あたり100時間を超える時間外労働を行った労働者に対しては、申し出関係なく面接指導を行います。

産業医が面接指導を通じ、心身の状態、勤務状況を確認します。面談時には健康診断の結果、ストレスチェックの結果等を活用し、産業医が労働者の健康に関するリスクを勘案し、必要に応じて、企業に対し、適切な措置を指示することがあります。

例)収縮期血圧160以上、拡張期血圧95以上で特段何の措置もせずに働かせている労働者が、役務中に脳卒中や急性心筋梗塞を発症した場合、企業の安全配慮義務が厳しく問われる可能性がある。

⑥衛生委員会への参加

労働者が50名超となった事業場では、衛生委員会を開催しなければなりません(労働安全衛生法18条)。

事業者は、制令で定める規模の事業場ごとに、次の事項を調査審議させ、事業者に対し、意見を述べさせるため、衛生委員会を設けなければならない。

衛生委員会のメンバーは会社側と労働者側で構成されています。

衛生委員会のメンバー

産業医の衛生委員会への参加ですが、衛生委員会への参加も産業医の大切な役割の1つとなります。衛生委員会は概ね、月に1度30分から1時間程度、行われているケースが多いです。

特に2019年4月より産業医の権限が強化されたことにより、産業医はこれまで以上に衛生委員会で積極的に意見を出すことが求められました。

いわゆる、働き方改革施行後、テーマとしては、36協定の遵守状況を含む労働者の勤怠の状況が毎月行われる会社が増えています。加えて、新型コロナウイルスの影響があった2020年からは、感染症予防に関するテーマが増えています。

2021年現在、産業医からテーマを求められるケースが増えており、衛生委員会に対し、受け身の産業医ではなく、積極的な産業医を求める企業が増えています。

⑦最低2ヶ月1回の職場巡視

職場巡視は、労働安全衛生規則第15条で次のように定められています。*2018年に毎月実施から2ヶ月1回へと変更となりました。

産業医は、少なくとも毎月一回(産業医が、事業者から、毎月一回以上、次に掲げる情報の提供を受けている場合であつて、事業者の同意を得ているときは、少なくとも二月に一回)作業場等を巡視し、作業方法又は衛生状態に有害のおそれがあるときは、直ちに、労働者の健康障害を防止するため必要な措置を講じなければならない。

産業医は職場の安全配慮の観点から、作業環境管理、作業管理、健康管理の観点から、適切な指導を行う必要があります。

職場巡視

【オフィス環境】

  • 感染症予防の観点から、1m以上の距離(可能であれば2m)のソーシャルディスタンスが配慮されているか
  • 感染症予防の観点から、マスクのほか、透明のプラスチック等で飛沫感染を防ぐ仕様となっているか
  • 感染症予防の観点から、定期的な換気、空調となっているか
  • 温度湿度調整
  • コンセント等の電気用具管理
  • 衛生面から備品管理、ゴミの分別、トイレ、給油室、冷蔵庫等

【防災・安全】

  • 非常口、非常経路
  • 消化器
  • キャビネット等の設置状況
  • 空有級用具、防災備品

産業医に求められる4つの応用的な業務と役割

昨今の、ストレスチェック制度や働き方改革の施行、経済産業省が推進する健康経営、そして感染症は、「従業員のメンタルヘルス」問題と表裏一体です。従って、産業医に求められる7つの基本的な業務以外に、2021年1月時点では、下記の内容を指導し、環境整備と実行の旗振り役として、産業医が期待されています。

産業医に求められる4つの応用的な業務と役割

①休職復職の仕組化と運用

従業員のメンタルヘルスによる休職、そして復職は、企業と従業員が揉めてしまう要因の一つです。産業医は、企業に寄り過ぎても、従業員に寄り過ぎても、後々に問題となるため、合理的な判断が極めて重要です。

厚生労働省が発行している「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」を参考に、従業員の復職に対し、合理的な判断ができる仕組みと、その運用を産業医が中心となって実現すると揉め事を最小化できます。

休職から復職までの一般的なフローは下記図の通りです。

休職から復職までの一般的なフロー

主治医、産業医、人事労務レベル、現場レベルにおける、それぞれの役割は下記の通りです。休職した従業員が、一般社会に復帰できるレベル(主治医が判断)と、企業で専門的な職務を遂行できるレベル(産業医が判断)には差があるケースが少なくありません。

その企業で職務遂行できるか否かを客観的かつ合理的な理由に基づいて判断できる産業医が、この休職復職の仕組化と運用では求められています。

医学レベル産業衛生レベル人事労務レベル現場レベル
主治医・看護師産業医・保健師人事・社労士上長・現場
日常生活ができることが目標会社で安全に働けることが目標就業規則に則った行動ができることが目標きちんと利益が出ることが目標
診断書産業医意見書人事発令・懲戒命令・始末書

②メンタルヘルス予防体制の構築と運用

厚生労働省は、メンタルヘルスケアの手法として、通称「4つのケア」の実現を推奨しています。組織的なメンタルヘルスケアについて、4つのケアの概念を導入し、PDCAを回していくことが推奨されていますが、これを実現できている企業は、まだ多くありません。ここでは4つのケアの簡単な概要と、職場体制整備について記載していきます。

セルフケア

自分自身の「心の不調」に気づく技術。そして、自分自身に合ったケアの実行。最もコストパフォーマンスが高いが、ラインによるケアより後回しにされがちになっています。

ラインによるケア

中間管理職向け。部下の変化に、どう気づくか。また、部下のケアの手法。最近はハラスメント対策も含めたものが求められています。

事業場内 産業保健スタッフによるケア

企業が用意する専門家によるケア。産業保健師、心理士、産業医等。カウンセリング力の高い産業医や産業保健師の対応が求められています。

事業場外資源によるケア

一定数いる企業が用意した事業場内の産業医や保健師に相談したくない従業員に対するケア。プライバシー確保が運用のキーとなります。

③感染症予防・テレワーク対策

職場巡視と安全配慮の観点から、感染症予防とテレワークにおける作業環境管理、作業管理、健康管理の観点から、適切な対策と助言が産業医に求められています。

感染症予防の観点からは、厚生労働省や日本産業衛生学会、日本渡航学会より、職場環境に最適なガイドラインを設計し、運用することが求められます。このような指導や助言ができる産業医が2021年現在、求められています。

加えて、テレワークについても、在宅における作業環境、在宅におけるメンタルヘルス対策、コミュニケーション対策への助言(ハラスメント等含む)も産業医の業務範囲として、求められ始めています。

④健康経営の取得運用

健康経営の取得はもちろん、その後の運用においても産業医の活躍の場は広がっています。基本的にコンプライアンスをしっかり守ることが健康経営の取得要件ではありますが、健康経営も次のフェーズに入ってきています。

職場環境の改善、社員のパフォーマンス管理、マイナスにならないためのメンタルヘルス、フィジカルヘルス対策等への適切な助言と実行が求められ始めています。

嘱託産業医と専属産業医の違い

産業医も嘱託産業医と専属産業医が存在しますが、それぞれの明確な違いが気になる方も多いと思いますので、これからその違いについて見ていきたいと思います。

嘱託産業医専属産業医
勤務形態非常勤常勤
労働者数50人~999人1,000人以上
勤務時間月1回以上の訪問週3日以上、1日3時間以上

嘱託産業医とは

嘱託産業医は常勤ではなく、非常勤形態で勤務を実施する産業医のことを意味し、通常開業医や勤務医をしている医師が、産業医業務を実施します。

嘱託産業医は日常業務の傍ら、月に1~数回程度企業訪問をした上で産業医業務に携わり、その場に応じた適切な措置を実施していきます。
先述の通り、嘱託産業医は労働者数50~999人の事業所に1名以上選任する義務があります。

専属産業医とは

一方で専属産業医とは、事業所に専属した雇用形態となるため、企業に専属した勤務となります。

専属産業医は一般的に週に3日以上、1日3時間以上の勤務形態を取りながら、その中で産業医業務に携わっていきますが、特に週4日勤務の専属産業医が多いといわれております。

専属産業医は、1,000~3,000人の事業所に1名以上、3,001人以上の事業所に2名以上選任する義務がありますが、夜勤も含める有害業務に500人以上携わる事業所の場合も、1名以上の専属産業医の選任が必要です。

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【500人以上の事業場で専属産業医が必要な業務】
1多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
2多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく関連な場所における業務
3ラジウム放射線、X線その他の有害放射線にさらされる業務
4土石、獣毛等の塵あいまたは粉末を著しく飛散する場所における業務
5異常気圧下における業務
6削岩機、鋲打機等の使用によって、身体に著しい振動を与える業務
7重量物の取扱い等重激な業務
8ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務
9坑内における業務
10深夜業を含む業務
11水銀、砒素、黄燐、弗化水素、塩素、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、一酸化炭素、 二硫化窒素、亜硫酸、ベンゼン、アニリン、その他これらに準ずる有害物の ガス、蒸気、又は粉塵を発散する場所における業務
12病原体によって汚染のおそれが著しい業務
13その他厚生労働大臣が定める業務

産業医の医師会の費用相場は7万円〜/月

産業医基本報酬額
労働者(人)基本報酬月額(円)
50 人未満75,000~
50~199100,000~
200~399150,000~
400~599200,000~
600~999250,000~

では実際に産業医を設置する場合、報酬はどの程度になるのでしょうか。報酬相場は、嘱託産業医か専属産業医かによって異なります。

日本医師会における各地域の医師会による嘱託産業医の場合は、月1回の会社への訪問で月7〜25万円が相場です(*地域によって差があります)。

50〜100名程度の事業場なら7.5万円、401〜500名程度なら20万円、901〜999名程度なら25万円、といったように企業規模によって差があります。

専属産業医の場合は週3〜4日の勤務の場合は年1000〜1500万円が相場です。有害物質を取扱う事業場や、精神科医など専門性が問われる産業医の場合は、さらに料金が加算されます。

労働者が常時50人以上の事業場では、法律により産業医の選任義務があります。仮に、「コストがかかるから」といった理由で選任をしなかった場合、労働安全衛生法違反により、罰則(50万円以下の罰金)の対象となります。(同法120条)

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産業医の設置が企業にもたらす4つのメリット

産業医の設置が企業にもたらす4つのメリット

①メンタル不調の発生を防止

「産業医を設置=メンタル不調を防ぐ」という構図にはなりません。

正確には、4つのケアを適切に導入し、課題を定義し、課題解決できる産業医を選任し、人事と協調すると、従業員のメンタル不調が発生する前の段階で守れる可能性が高まります。そのためには、4つのケアの導入経験、4つのケアの効果的な導入と運用について、助言できる産業医や産業保健体制が重要になります。ただ単に、4つのケアを知っているレベルでは難しいでしょう。

ストレスチェックもメンタル不調の発生を防ぐ手段にはなりません。ストレスチェックの限界は、その時点の高ストレスの部署が分かることにあります。そこから適切に分析し、「組織の成長と安定」という観点が必須となります。

②健康に対する意識向上

労働者の自分自身への健康に対する意識を向上させられることも、産業医を設置するメリットです。

産業医によるメンタルヘルス教育や、労働者への声かけが定期的に行われることで、自身の健康についてより身近に感じられるようになります。健康に留意し自己管理できる労働者が多い職場は、全体の雰囲気も明るくなりやすいため、良好な人間関係の維持にもつながります。

特に、テレワークでの環境下では、従業員も気づきにくい健康問題が発生し始めています。予防に対する確かなアプローチが現在、求められ始めています。

③生産性アップの期待

労働者の健康を維持・向上させることは、組織の生産性向上に寄与することになります。
事実、これまで多くの研究結果から、健康と生産性の因果関係は指摘されています。

参照:https://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2010/08/pdf/025-036.pdf

労働者は身体的、精神的に良好な状態でこそ、安心して業務に当たることができるものです。
心身ともに健康な状態を表す概念は、ウェルビーイング(well-being)ともいわれます。優良といわれる多くの企業が取り入れている概念で、産業医はその状態を生み出す役割を持つ専門家です

④対内及び対外的な企業のイメージ向上

従業員全員が健康であることは、企業のプラスのイメージとして、対内及び対外的なPRになります。

特に近年は、違法な長時間労働やハラスメントにより、精神疾患になったり自殺に追い込まれたりするなど、労働者の悲惨なニュースが後を絶ちません。「健康経営」のブランドは、現代の企業にとって、ますます重要なものになっていきます。

「コンプライアンスを守ることは当然、加えて従業員の心身の健康に気を配る」会社と、気を配らない会社、どちらが中長期的に選ばれる企業になるのかは問うまでもありません。

企業が健康経営を証明する手段としては、経済産業省が普及促進する「健康経営優良法人認定制度」があります。これは、「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」を、特に優良な健康経営を実践している法人として顕彰する制度です。

参照:http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenkoukeiei_yuryouhouzin.html

現時点では設置の義務のない50人未満の企業であっても、将来的な産業医の選任について積極的に検討することをおすすめします。

産業医の選び方と手順をわかりやすく解説!

産業医の選び方と手順

初めて産業医を選任する場合はどうすれば良いのか、こちらでは産業医の選び方や手順について見ていきましょう。

まずは、産業医の紹介会社に相談する

産業医を初めて選任されるステップとして、まずは産業医の紹介会社に相談されることを推進します。

産業医の探し方は括りがありませんが、その一方で探し方が今後を左右するといっても過言ではなく、後々のことを考慮しても、紹介会社に相談することが無難でしょう。産業医の紹介会社に相談をすることで、産業医選任の代行を依頼することが可能ですし、産業医選任以外のフォローやサポートを受けられる場合もあります。

紹介会社が間に入ってくれるため、産業医との関係性のフォローも期待できるほか、問題が発生した場合に相談することも可能です。質の良い産業医の選び方として、産業医紹介会社に相談する方法はより確実な方法となりますし、何より産業医探しにかかる労力や時間の大幅カットに繋がります。

産業医の紹介会社も多数存在しますが、複数の紹介会社を見比べ、対応範囲や対応地域、報酬などを確認し、比較した上で決定をすることが望ましいでしょう。

初めて産業医を選任する場合、質の高い産業医を選任するためにも、紹介会社に相談することからスタートしてみてはいかがでしょうか?

利用できる助成金がないかチェックする

産業医選任時に気になることが、産業医への支払い報酬ではないでしょうか?

特に初めて産業医を選任される場合、どれほどの報酬が発生するのか心配になるかもしれません。産業医への支払い報酬は、従業員の健康管理をする上での必要経費でもありますが、一方で利用できる助成金を最大限に活用することも大切です。

産業医を選任した際に受けられる、「小規模事業場産業医活動助成金(産業医コース)」という助成金制度が存在します。こちらの制度は、従業員数50名未満の小規模事業場が、産業医と産業医活動の全部又は一部を実施する契約を締結し、実際に産業医活動が行われた場合に実費が助成される制度となり、1事業場当たり 10万円を上限(6ヶ月ごと)とし、将来に渡り2回限り助成されます。

小規模事業場産業医活動助成金を受けるためには、以下5点の要件を満たす必要があります。

  • 従業員数50人未満の小規模事業場であること
  • 労働保険の適用事業場であること
  • 平成29年度以降、産業医要件を備えた医師と、産業医活動の全て又は一部を実施する契約を新たにしていること
  • 産業医が、産業医活動の全て又は一部を実施していること
  • 産業医活動を行う医師は、企業の労働者以外の者であること

助成金の受け取りの流れは、以下の通りになります。

1 産業医と産業医活動の契約

まずは産業医と契約をします。

2 産業医活動の実施

産業医活動の全部又は一部を実施します。

3 産業医への支払い

産業医に費用を支払います。

4 小規模事業場産業医活動助成金(産業医コース)支給申請(1回目)

必要な書類(6ヶ月分産業医に支払った費用の領収書)を添えて、労働者健康安全機構へ助成金の支給申請をします。

5 小規模事業場産業医活動助成金支給決定通知の受け取り、助成金受領

労働者健康安全機構から支給決定通知が届き、助成金が振り込まれます。

6 小規模事業場産業医活動助成金(産業医コース)支給申請(2回目)

必要な書類(6ヶ月分の産業医に支払った費用の領収書)を添えて、労働者健康安全機構へ助成金の支給申請をします。

7 小規模事業場産業医活動助成金支給決定通知の受け取り、助成金受領

労働者健康安全機構から支給決定通知が届き、助成金が振り込まれます。助成金を受けるためには提出書類や添付書類を提出する必要がありますので、漏れのないようにしましょう。

【提出書類】

  • 「小規模事業場産業医活動助成金支給申請書」

【添付書類】

  • 産業医活動に関する契約書の写し
  • 「産業医活動実績報告書」
  • 産業医要件を備えた医師への支払いの事実を明らかにする書類の写し(継続する6ヶ月の産業医活動実施期間に対する費用の領収書の写しとなり、振り込みの場合でも領収書が必要です)
  • 労働安全衛生法第 13 条の2の要件を備えている医師であることを証明できる書類の写し
  • 事業場の労働保険概算・確定保険料申告書などの写し
  • 「小規模事業場産業医活動助成金(産業医コース)支給申請チェックリスト兼同意書」
  • 労働保険一括納付に係る証明書(該当事業場のみ)
  • 振込先の通帳(写しでも可)で、振込先の名義(フリガナが記載されたもの)や支店名、口座番号が確認できるもの
  • 事業場宛ての返信用封筒(84円切手貼付)

その他にも「ストレスチェック助成金」という、従業員数50名未満の企業が受けられる助成金も存在します。産業医や保健師などによるストレスチェックを実施し、ストレスチェック後の産業医による面接指導を実施した場合に、費用の助成を受けることのできる制度です。

ストレスチェック後に面接指導を実施する医師と契約し、年1回のストレスチェックを実施した場合、1従業員につき 500 円を上限として支給されます。ストレスチェック後に面接指導等医師による活動を受けた場合は、1事業場あたり1回につき 21,500円を上限とし(1事業所につき年3回を限度)、支給されます。

ストレスチェック助成金を受ける流れは以下のようになります。

  • ストレスチェック実施について審議
  • ストレスチェック実施
  • ストレスチェックに係る面接指導実施
  • ストレスチェック助成金支給申請(ストレスチェック実施後6ヶ月以内に行う必要があります)
  • 助成金支給決定通知の受け取り、助成金受領

小規模事業場産業医活動助成金を受けられる際には、ストレスチェック助成金も併せてご検討されてみてはいかがでしょうか?

参照:労働者健康安全機構

産業医を選任する目的を明確にする

産業医を選任する目的を問われましたら、どのようなご回答をされるでしょうか?

「産業医設置要件を満たしたから」、「産業医との面談が必要な従業員が発生したから」、という理由が、初めて選任する場合、最も多いかもしれません。

けれどもその先にある目的は、従業員の健康管理をより徹底化した上で、従業員の健康維持・回復を実現し、業務の効率化や企業の業績アップをすることではないでしょうか?企業の業績を上げるためにも、従業員の定着率をアップさせるためにも、従業員の健康維持や回復に努めることは大切になります。

将来的な目標のためにも、企業により適切な産業医を選任・設置することが大切になりますので、改めて産業医を設置する目的を明確にする必要があります。

2021年に入り、感染症の解決がまだ見えづらい中、多くの企業は、テレワーク対策、感染症予防対策、健康経営対策を見据えた場合、全てに従業員のメンタルヘルスが関与するため、ここをしっかり解決し、人事と協調できる産業医を求め始めています。

従業員のメンタルヘルス対策、長時間労働者の減少、従業員の定着率のアップなど目的は様々かもしれませんが、今一度改めて、産業医選任の目的を明確化することが大切です。

産業医の経験や得意分野を確認し、選任目的に合っているか検討する

産業医を選任する目的を明確化したら、次はその目的にマッチングした産業医を検討することが重要です。企業によって産業医設置の目的は様々でしょうし、産業医に求めるスキルも異なるでしょう。

特に初めて産業医を選任する場合は、経験のある産業医の方が安全でしょうし、より質の高い産業医を選任されたい思いは、すべての企業に共通するのではないでしょうか?より目的に合った産業医を選任する為にも、産業医の探し方は重要なポイントといえるでしょう。

そのためにも、ただやみくもに産業医を探して選任するのではなく、産業医の経験や得意分野を確認し、目的に合った産業医かどうか検討することが大切です。産業医探しは事前準備が重要になってきますが、目的のためにも産業医の経験や得意分野を事前に確認しておきましょう。

例えば高ストレス者が多い企業ではメンタルヘルス問題に強い産業医を、外国人従業員の多い企業では外国語が得意な産業医を、女性従業員の多い企業では女性産業医を、といった具合に目的にマッチした産業医を探すことがポイントです。よりスキルの高い産業医を探すためにも、産業医としての経験も事前に確認しておきましょう。

産業医の具体的な活動と報酬を確認する

産業医活動は職場巡視や面談、健康診断チェックやストエスチェックなど幅広いですが、契約前に具体的な活動を確認しておくことも大切です。

産業医の訪問回数や時間などは企業により異なりますが、報酬は産業医の活動時間や訪問回数により決定します。

報酬確認のためにも、産業医の訪問回数や凡その時間、活動内容を確認しておくことは大切ですし、事前に見積もりを提出してもらうことで、後々のトラブル回避にもつながるのではないでしょうか?

特に産業医により活動内容も異なりますし、専属産業医の場合は産業医経験に応じて報酬額も変動します。

嘱託産業医の場合、従業員数や契約方法(直接契約か業務体躯契約か)によって報酬額が異なりますので、そちらも事前に確認しておくことが望ましいでしょう。産業医紹介サービスを利用される場合は、複数のサービス会社の見積もりやサービス内容を確認した上で比較検討していきましょう。

複数の産業医を候補に立て、比較検討する

産業医を選任する際は、とにかく見つけた産業医を設置するのではなく、複数の候補を選んでおいて、比較検討することが大切です。

企業の面接でも複数の人材の中からより適切な人材を選別しますが、産業医選任にも同様のことがいえるのではないでしょうか?

産業医の探し方も、独自で探す方法や地域の医師会に依頼する方法、健康診断実施機関に依頼する方法や産業医紹介サービスへ依頼する方法、産業医事務所に依頼をする方法など様々です。産業医を見つけたらすぐに選任・設置ではなく、複数の産業医の中から選び、より適切な産業医を選任することが大切です。

例えば産業医紹介サービスを活用して産業医を探す場合も、1つの紹介サービスのみで検討するのではなく、複数の紹介会社を比較検討した上で、よりベストな紹介会社を選別することがポイントです。

少し手間がかかると感じるかもしれませんが、質の高い産業医を探すためにも、自社によりマッチングした産業医を探すためにも、複数の候補を比較検討してみましょう。

産業医の選任後の手順

選任報告書を提出する

産業医選任後は、産業医選任義務が発生した14日以内に産業医の選任・設置をし、同じく14日以内に産業医選任報告書を所轄の労働基準監督署に提出する必要があります。

「総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医選任報告」という書類に必要事項を明記した上で提出しますが、こちらの書類は厚生労働省のサイトからダウンロードすることが可能です。

その他にも、「医師免許のコピー」と「産業医資格を証明する書類」が必要となりますので、こちらも忘れないようにしましょう。ただし産業医紹介サービス会社に依頼した場合は、こちらの選任報告書の作成や提出を代行してくれる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

参照:厚生労働省

選任した産業医の社内評判をチェックする

産業医を選任した後は、社内の評判をチェックしておくことも大切です。

必要な産業医活動をしているかどうか確認しておくことはもちろんですが、面談をした従業員からどのような感じだったか確認しておくことも大切ですし、日常的な産業医業務について、人事担当者や管理者などから意見を聞いておくのも良いでしょう。

そこであまりに評判が悪かった場合、産業医の変更も視野に入れておく必要があるかもしれません。特に、評判が悪い産業医であれば、従業員の健康維持や回復に向けての産業医活動も望めないかもしれませんし、場合によっては名義貸し産業医に該当するリスクがあるかもしれません。

企業の将来のためにも、よりマッチングした産業医を設置することが大切になってきますので、産業医の変更が必要と感じたら、紹介会社に相談してみれば良いでしょう。紹介会社に突然依頼するのではなく、事前にお問い合わせやお見積もりの相談をすることもできますし、それらを比較検討した上で依頼をすることが可能です。

特に紹介会社であれば、複数の産業医を紹介してもらえるメリットもありますので、視野に入れてみてはいかがでしょうか?

産業医選任による、従業員や会社全体の変化を確認する

産業医を選任してから、どのような変化があったのか確認しておくことも、今後のために大切なポイントになってきます。

産業医を選任したからといって、当然すぐに変化が生じるわけではないかもしれませんが、産業医の質が高ければそれだけ変化が表れてくるのではないでしょうか。従業員のメンタルヘルスの安定や業務の効率アップ、企業の業績アップなど、産業医を選任してから時間が経過すればそういった変化は顕著に表れてくるでしょう。

特に質の高い優秀な産業医であればそれだけ、従業員の健康維持・回復に向けた管理や企業の安全管理を徹底化することが期待できます。産業医選任前と選任後の変化を認識するためにも、健康診断結果や社内アンケートなどを実施し、データを数値化することで分かりやすくなるかもしれません。

休職率や離職率、高ストレス者や長時間労働者の割合など、変化を見極めるポイントは様々ですが、産業医選任前と比較して、どのような変化がありましたか?

産業医を選ぶときの注意点とよくある質問

産業医設置要件を満たした事業所は産業医を選任する必要があります。これから、産業医選任時の注意点を見てみましょう。

必要な産業医を選任しなければ罰則に該当する

産業医は、労働者数50人以上の事業所に選任する必要があり、産業医設置義務が発生した日から換算して14日以内に選任・設置しなければ罰則に該当します。罰則に該当した場合、50万円以下の罰金が発生するほか、同時に企業の信頼を損ねてしまうことになりますので、産業医選任義務のある事業所は選任する必要があります。

それ以外にも、産業医を選任していたけれど、企業規模が拡大したことにより、これまで嘱託産業医だったけれど専属産業医を設置する必要が発生するケースもあるでしょう。そのため企業規模や有害業務の従事者数につきましては、注意しておくことが大切といえます。

事前に産業医選任要件をある程度把握しておくことで、こういったトラブルを回避することにつながるのではないでしょうか?

嘱託か専属か、自社に必要な産業医を選任する

50人-999人以下の事業所ですと、嘱託産業医、1000人以上の事業所であれば、専属産業医が法的要件として、3000人以上の事業所は2人の専属産業医が必要になります。

専属産業医の設置には、常勤であることも求められています。これが法的要件です。加えて、自社の課題を解決できる産業医を慎重に選任する必要があります。

「名義貸し産業医」の設置にならないよう注意する

産業医を選任していたものの、その産業医が適切な産業医業務を実施しない、いわゆる「名義貸し産業医」であった場合も、罰則に該当します。

そのため産業医を選任していたにも関わらず、罰金を支払うことになりますので、産業医選任時には適切な産業医業務のできる産業医を選任することが大切です。しかし、産業医の本質を見抜くことは一般の方にとっては至難の業となるでしょう。

独自で産業医を選任する場合は産業医を見抜くコツを知り得ておく必要がありますが、トラブル回避のために産業医紹介会社や地域の医師会などを介して紹介してもらうことが理想的といえるでしょう。

産業医の報酬相場を事前に確認する

産業医選任で意外と多いことが、報酬額に関わるトラブルかもしれません。

想像していたよりも支払い報酬が高額で、戸惑うケースも多いでしょうが、このようなトラブル回避をするためにも、支払い報酬を事前に確認しておくことが大切です。特に産業医のスキルや事業所の業務内容により、支払い報酬が変動することを頭に入れておいた上で、産業医への支払い報酬相場をある程度把握しておくことも大切です。

産業医紹介会社を介する場合、良心的な会社であれば相場について尋ねれば細かく伝えてくれるでしょうから、不安なことは確認しておくことが大切です。

小規模事業所は産業医を選任できるのか?

50人以下の事業所に産業医の選任する義務はありませんが、近年、労働基準監督署の考え方では、従業員数が一定数(100人以上)いる企業では、労働基準監督署の指導により産業医を選任し、衛生委員会を運用するよう実質面を指摘する場合があるようです。

また、事業所数(店舗等)の多い企業では、本社と支店で従業員向けの福利厚生の観点から、区分けしないで選任するケースも増えています。

産業医紹介サービスなら、「クラウド産業医」

「産業医の重要性は理解できたが、導入の仕方がわからない」、「産業医とどう付き合っていけばいいの?」、といった疑問を持つ経営者や労働者は少なくないでしょう。
産業医クラウドでは企業に最大限マッチした産業医の紹介から、紹介後のフォローまで、サポートします。

産業医クラウドとは?

当社Avenirは、「組織の安定」のために、ネットで簡単に良質な産業医とストレスチェック等のクラウドサービスを一括で提供するサービスを展開しています。

一般的な産業医紹介会社と違い、「マッチング」に力点を置いておらず、あくまで、「企業の課題解決」に力点を置いています。企業の課題は、コストパフォーマンス(費用)、メンタルヘルス対策、感染症予防対策、健康問題からの生産性、健康経営対策等、多岐にわたっています。

産業医クラウドの3つの強み

スコアリング&教育された産業医を提供

産業医クラウドからご紹介する産業医は、弊社の面接と定期的な監査(合格率20%未満)の厳しい枠を突破した産業医です。他社は単純なマッチングを行っていますが、初見で産業医の質を見抜くのは、ベテランの人事や産業医でも大変難しいです。

当社は独自の基準により、産業医としての課題解決能力のほか、社会人マナー等、定期的な監査、企業へのヒアリングを行い、スコアリングされた産業医を提供しています。加えて、産業医紹介会社の中では、唯一、「産業医を教育」する体制がサービス開始以来5年以上にわたって運用されています。

これにより、最新の産業保健、健康管理室への業務支援が実現可能となっています。

全国7,000事業所以上の選任と運用実績

当社調べでは産業医の提供事業所数は業界No.1を誇る7,000事業所以上(2020年12月末)あります。大手企業での一括導入が多く、豊富な事業所での実績により、よりよい組織づくりのためのナレッジを不断に積み上げている点も強みです。

全社の統一基準をどのように作り、運用するのかが、一番のキーポイントになります。費用面も含め、ナレッジを基にした業務支援と質の高い産業医によって、企業ごとにカスタマイズされたご提案が可能です。

クラウドサービス&専門スタッフによる支援

ストレスチェックや外部相談窓口等のクラウドサービスを、産業医や産業保健師と一括での導入と運用、産業医クラウドの専門スタッフによる「業務支援」も強みです。

企業と産業医の間に入り、情報共有や関係形成のサポートの役割を担うことで、「もれなく」、「すきまなく」の業務支援を提供します。産業医も完璧ではありません。

当社の専門スタッフが間に入ることで、人事と産業医の違和感を緩和し、円滑な産業保健体制の運用を支援しています。また、当社より、定期的に、感染症予防のガイドライン、テレワーク運用ガイドライン、在宅規定のサンプル等、産業医と人事の間にあるようなドキュメントも提供させていただいております。

産業医クラウドの料金プラン

稼働時間社員数の目安報酬相場
月1時間~150名50,000円~/月
月2時間151名~300名80,000円~/月
月3時間301名~500名110,000円~/月

※社員数はあくまでも目安の人数で、企業の状況により必要時間には差があります。

また、「研修プラン」や「オリジナルカスタマイズプラン」など、企業の実態に沿ったプランのご提供も可能です。

参照:https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/#section-price

まとめ

これからの日本は、感染症予防の観点からDX化が進むことで、労働者の業務内容がますます複雑化・高度化していくことが予測されます。そうなると労働者にかかるストレスの増加から、心の健康問題リスクも高まっていくことになります。

今や、企業のメンタルヘルス対策を充足させることは、喫緊のテーマです。

そこで頼りになるのが、労働者のメンタルヘルスケアの専門的知識を持った「産業医」の存在です。

設置義務がある企業・事業場はもちろんですが、現時点で義務のない企業・事業場(労働者50人未満)でも、産業医の設置を含めたメンタルヘルス対策について、真剣に取り組んでいく姿勢が求められています。

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]]>ITエンジニアのうつ病:その深刻さと対策、そして復帰への道https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/230816-2/Wed, 16 Aug 2023 03:23:32 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=12197

ITエンジニアは、現在の情報社会において重要な役割を担っています。その一方で、彼らが直面する深刻な問題のひとつとされているのが、「うつ病」です。 厚生労働省の報告によると、社会生活に影響を与える精神疾患のなかで最も一般的 ... ]]>

ITエンジニアは、現在の情報社会において重要な役割を担っています。
その一方で、彼らが直面する深刻な問題のひとつとされているのが、「うつ病」です。

厚生労働省の報告によると、社会生活に影響を与える精神疾患のなかで最も一般的なものが「うつ病」であり、特にIT業界で働く人々の間では増加傾向にあるとされています。

本記事では、ITエンジニアのうつ病におけるリスクやサイン、原因・対策、復帰への道などについて詳しく解説します。

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ITエンジニアの仕事とうつ病のリスク

高度な専門性と技術を必要とするITエンジニアの仕事は、極度のストレスを伴うことも少なくありません。

具体的な仕事内容は、プログラミングやネットワーク技術を用いたシステム開発・保守、トラブルシューティング、プロジェクトの管理などで、常に複雑なタスクをこなす必要があります。

ITエンジニアの仕事は、常に頭をフル回転させる必要があり、重ねてタイトなスケジュールのプレッシャーも重なり、メンタルヘルスに大きな影響を与えます。
また、「プロジェクトが完全に終了するまで仕事が終わらない」また「成果が直感的に判断しにくい」という性質も特徴で、これらもうつ病を引き起こしやすい要因です。

例えば、新しいソフトウェアの開発やシステムの導入など、大規模なプロジェクトにおいては、最終的な成果が見えるまでに数ヶ月から数年を要することも珍しくありません。
その間、エンジニアは常に高い集中力と技術力を要求され、失敗に対する恐怖と過酷な労働時間を強いられることもしばしばです。

ITエンジニアのうつ病:警戒すべきサイン

うつ病の初期症状は人により異なりますが、一般的なサインとしては以下のようなものがあげられます。

  • 疲労感の持続
  • 集中力の低下
  • 仕事への興味・関心の喪失
  • 不眠または過眠
  • 意欲の減退

これらの症状があらわれた場合、うつ病の可能性があるため、すぐに専門家へ相談することをおすすめします。

特に、ITエンジニアの場合、仕事の性質上、疲労やストレスが常態化し、自覚症状が見えにくいことがあります。
長時間の画面作業による目の疲労、姿勢の悪さからくる身体の不調、社会との接触が少ないことによる人間関係のストレスなど、ITエンジニア特有の問題も見逃さないようにしましょう。

うつ病の対策と予防:ITエンジニアのためのアドバイス

うつ病の予防と対策には、日常生活での心のケアが欠かせません。
具体的には、適度な運動や健康的な食事、十分な睡眠などを心がけ、ストレスを軽減することが、心身の健康を保つための基盤となります。

また、仕事とプライベートのバランスを保つこと、適切な休息をとることも重要です。
これらを実現するためには、優先順位を明確にしたうえで効率的にタスクを進めていくことが効果的です。
また、仕事のストレスから逃れるための趣味やリラクゼーション方法を見つけるのもよいでしょう。

なお、メンタルヘルスの問題に直面したら、専門家への相談をためらわないことが重要です。
専門家は心身の状態を客観的に判断し、適切なアドバイスや治療を提供してくれるでしょう。

うつ病からの復帰:支援と再発防止

うつ病からの復帰は個人差がありますが、一般的には時間をかけて治療が行われます。
再発防止を目指すには、専門家による適切な治療とサポートが重要となります。

また、復帰を支援するためには、職場環境の改善も不可欠です。
職場復帰に際しては、フレキシブルな勤務時間、仕事量の調整など、個々の状況に応じた配慮が重要です。
また、職場の理解と協力、適切なメンタルヘルスのサポート体制も再発防止につながります。

結論

ITエンジニアのキャリア形成において、「うつ病」のリスクやサインについて理解することはとても重要です。
自分自身や周囲のメンタルヘルスに注意を払い、必要なときに適切な支援を求めることが再発防止や復帰への近道になります。

メンタルヘルスソリューションサービス「産業医クラウド」

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近年、従業員の健康管理を企業がしっかりとケアすることが求められている中で、企業と従業員の仲介役として産業医の重要性が増してきています。一方で、「企業側の意見を尊重している」など、産業医との関わりで悩みが存在しています。
「健康経営」を目指している経営者・人事担当者は多いと思いますが、ただ産業医を雇えば良いというわけではないようです。まずは、社員が利用しやすい産業医のイメージ構築や自社に合った産業医の選択が社内の利用率を高めることが、企業の健康経営の後押しとなるのではないでしょうか。

「産業医クラウド」は、従来産業医が行っていた産業医業務を整理し、産業医のみが実施できる業務と保健師等の産業医以外の専門家やスタッフ、及びクラウドサービスに置き換え可能な業務に切り分け、企業における産業医業務に係る事務負担とコストを引き下げつつ従業員の健康管理の質を高めるというサービスです。
これまでに10,000以上の事業場でお使いいただいています。

月額3万円(税別)からはじめられ、厚生労働省が提唱する4つのメンタルヘルスケアをサポートすることはもちろん、企業の健康経営を推進するためのクラウドサービス「EPLIS(エルピス)シリーズ」などさまざまなサービスを利用可能です。

https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui

※:休職者と産業医との実態調査|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000027306.html

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休職者と産業医の関わりについてhttps://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/news6/Mon, 21 Nov 2022 03:40:40 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=10014

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休職の原因1位は「人間関係」
休職中の上司・主治医・産業医との相談内容は?~メンタル不調で休職経験のある会社員110名に調査~

01. 休職した背景

メンタル不調で休職に至った理由としてもっとも多いのは、人間関係です。
実際に、メンタル不調を原因に休職した経験がある会社員110名を対象に行った調査(※)によると、休職をした背景でもっとも多かったのは、「人間関係不和」で56.4%、次いで「長時間労働」(47.3%)、「不当な人事評価」(39.1%)という回答となりました。

休職者と産業医との実態調査 Q1

また、自由回答では「パワハラ」「モラハラ」といった上司との人間関係、「極度の疲労感や無力感」「心の疲労」といった不調が挙がりました。

<自由回答・一部抜粋>
・38歳:上司のパワハラ。
・47歳:極度の疲労感や無力感。
・51歳:サービス休日出勤、モラハラ。
・62歳:上司との関係の不調。
・58歳:統合失調症と診断され、入院した。
・41歳:心の疲労。
・51歳:環境不適合。

02. 休職に至るまでに行った会社との調整内容と満足度

休職にあたっては、従業員とのトラブルを防ぐために、労働契約や就業規則に合わせていくつか行っておくべき調整や取り決めがあります。
実際、「休職に至るまでに行った、会社との調整内容」では、「休職期間について」「業務の引き継ぎについて」「社会保険料の支払いについて」といった事項があがりました。また、休職中の連絡手段についても話しておくとよいでしょう。

休職者と産業医との実態調査 Q3

休職するまでに会社と調整を行った社員の満足度は、「かなり満足している」が16.5%、「やや満足している」が44.3%と、約6割が満足しているようです。

休職者と産業医との実態調査 Q4

03. 休職中に関わった人物と相談内容

休職中に従業員は、会社のどのような人と関わり、どのような相談を行っているのでしょうか。関わった人物ついては、約7割が「上司」と回答しています。さらに、約5割は同僚など会社の仲間と関わりを持っているようです。
また、復職の判断には、主治医の診断書や産業医による意見書が必要となるため、定期的に主治医や産業医と面談する必要もあるでしょう。

休職者と産業医との実態調査 Q5

休職中に相談している内容としては、上司・同僚(会社の仲間)ともに「現在の仕事の状況や悩み」がもっとも多く、主治医や産業医へは「心身の状態について」の相談が圧倒的でした。逆に、上司や同僚(会社の仲間)に対して「心身の状態について」相談する割合は3〜4割とあまり多くありません。

さらに、休職に至った背景でもっとも多かった「人間関係(職場やプライベートの人間関係について)」は、誰に対しても3〜4割とあまり多くないようです。

また、自由回答では、「復帰後の仕事内容」「退職について」「今後の見通し」「お金問題」といった回答が挙がり、休職中は今後の不安や多くの悩みを抱えていることがわかります。

<自由回答・一部抜粋>
・51歳:どう復帰していくか。
・27歳:退職について。
・40歳:復帰後の仕事内容を上司や主治医や産業医と相談した。
・41歳:今後の見通し。
・41歳:お金問題。
・51歳:職場復帰時の復職先部署について。
・38歳:パワハラを行なっていた上司の処遇について。

休職者と産業医との実態調査 Q6

04. 休職中の産業医との関わりについて

休職中の産業医との関わりにおいては、なにかしらの悩みや不満を抱いている人もいるようです。具体的な内容としては、「企業側の意見を尊重していると感じた」「連絡頻度が多く負担になった」といった声がありました。
具体的に産業医に求める姿勢として、「職場との調整を積極的に行ってほしい」や「もっと社内の調整に関わってほしい」「積極的な介入」など、企業との調整役としての積極性を求める声が多くあります。

また、「少なくとも面談時は社員側に寄り添うべき」「誰の味方なのか」という意見にも反映されているように、”企業から派遣された人”ではなく、”復職を一緒に目指す専門家”として社員側にもっと寄り添ってほしいという思いがあるようです。

<自由回答・一部抜粋>
・58歳:職場との調整を積極的に行ってほしい。
・50歳:守秘義務の徹底と、少なくとも面談時は社員側に寄り添うべき。
・39歳:症状と休職期間の目安ガイドライン。
・53歳:企業内産業医なので、もっと社内の調整に関わってほしい。
・39歳:誰の味方なのか。
・47歳:積極的な介入。
・27歳:自分の意見を尊重してほしい。

休職者と産業医との実態調査 Q8

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メンタルヘルスソリューションサービス「産業医クラウド」

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これまでに10,000以上の事業場でお使いいただいています。

月額3万円(税別)からはじめられ、厚生労働省が提唱する4つのメンタルヘルスケアをサポートすることはもちろん、企業の健康経営を推進するためのクラウドサービス「EPLIS(エルピス)シリーズ」などさまざまなサービスを利用可能です。

https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui
※:休職者と産業医との実態調査|https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000066.000027306.html

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メンタルヘルス相談窓口の設置の流れと相談できる内容https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/news3/Mon, 14 Nov 2022 04:39:52 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=9927

企業で働く従業員は、日々の生活からストレスを感じてメンタルヘルスの不調に陥る可能性があります。 そのときに一人で悩まず、相談できる環境が必要です。 メンタルヘルス相談窓口は、その1つです。本記事では、企業が検討すべきメン ... ]]>

企業で働く従業員は、日々の生活からストレスを感じてメンタルヘルスの不調に陥る可能性があります。

そのときに一人で悩まず、相談できる環境が必要です。

メンタルヘルス相談窓口は、その1つです。
本記事では、企業が検討すべきメンタルヘルス相談窓口の設置の流れや相談できる内容をご紹介します。

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メンタルヘルス相談窓口が必要な理由

メンタルヘルス相談窓口はさまざまな理由から必要とされています。厚生労働省が発表した「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」によると、労働者の約半数が仕事や職業生活に関して強い不安やストレスを感じていることが分かりました。

メンタルヘルス相談窓口が必要な理由

  • 離職や休職を防ぐため
  • 業務の生産性低下を減らすため
  • 業務の生産性低下を減らすため

参考:厚生労働省「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」

多くの従業員がストレスなどを抱えたままでは、さまざまなリスクがあります。そのリスクに備えるためにメンタルヘルス相談窓口が必要です。では、具体的なリスクを踏まえて、メンタルヘルス相談窓口が必要な理由を見ていきましょう。

離職や休職を防ぐため

メンタルヘルスの不調によって、従業員が離職もしくは休職に至る可能性があります。理由は従業員がストレスを感じると、企業で働く意義を見出しにくくなるからです。
そして、人材が定着しない企業は経営者にも従業員にも不利益になります。経営者の立場では利益を上げにくくなるなどの課題が生じ、従業員の立場では業務量が増えるなど、なにかと悪循環になります。

そこでメンタルヘルス相談窓口を設置して、従業員の心身の不調を改善することで休職や離職を防ぐことにつなげます。

業務の生産性低下を減らすため

人間はメンタル面などの影響でモチベーションが下がると、パフォーマンスに影響が出やすいです。業務への集中力が維持できなければ注意力が散漫となり、ミスやトラブルになりかねません。
従業員が本来のパフォーマンスを発揮できない職場は、従業員同士の連携が取りにくく、仕事の成果が出にくい悪循環につながります。

メンタルヘルス相談窓口を設置して、従業員それぞれの不調を改善していき、最終的には良いパフォーマンスが発揮できる職場が理想となります。

健康経営を行うため

健康経営とは従業員の心身を良好に保つことが経営戦略につながるという考え方です。従業員のメンタル面への不調につながる要因を放置していると、働きにくい職場環境になり事業が上手く運営できないことが考えられます。
企業が事業活動をするうえで従業員の存在が欠かせませんので、従業員が心身に不調を抱えないためにもメンタルヘルス相談窓口が必要です。

健康経営ブック<2022年版>

メンタルヘルス相談窓口の設置までの流れ

メンタルヘルス相談窓口を設置するには、いくつかの流れを踏む必要があります。段階的に進めることで、スムーズに運用をスタートできるからです。下記の内容で5つのステップをご紹介します。

メンタルヘルス相談窓口の設置までの流れ

1. 衛生委員会などで方針を決定する
2. 相談方法を具体的にする
3. 相談マニュアルを作成する
4. 相談窓口設置を周知する
5. 相談窓口の運用開始

STEP1:衛生委員会などで方針を決定する

まずは衛生委員会などでメンタルヘルス相談窓口の設置や方針などを決定します。メンタルヘルス相談窓口ではデリケートな相談を受けることが考えられるため、特に相談対応を誰が行うのかが重要です。

安心して相談できなければ、従業員はストレスなどのメンタルヘルスの不調が解消できないからです。相談を受ける人物は、衛生管理者、産業医などのメンタルヘルスのスタッフ、人事労務管理スタッフなどが挙げられます。

相談を受ける人物の選定や方針に関しては衛生委員会で決定して、担当者となった人物は場合により知識習得のための研修や勉強会に参加する必要があるでしょう。

STEP2:相談方法を具体的にする

次は従業員が相談をしやすい、相談方法を決定します。もちろん、相談を受ける担当者が相談に乗りやすいかどうかも加味する必要があります。

相談方法には、対面の他にも電話やメール、Webフォームなどが挙げられます。対面だけでは相談しにくい従業員がいることが想定されますので、匿名でも相談ができる方法も用意しておきましょう。

STEP3:相談マニュアルを作成する

それから、相談マニュアルを作成することで相談内容に対して的確なアドバイスが行えます。相談を受けたときの流れ、関わる人物などを細かに決めることで、スムーズな相談になります。

相談者を誰にするか、現場の管理者・産業医など産業保健スタッフとの連携方法など、誰が見ても分かりやすいマニュアルにすることが理想です。マニュアルの完成形ができたら、相談の受付からの予行練習を行うことで、対応の質が向上するでしょう。

STEP4:相談窓口設置を周知する

相談マニュアルを作成して、方針や運用方法が決定したら、従業員やその家族に周知をします。周知内容は衛生委員会などで検討して、リーフレットやWebサイトなどで公開してください。

周知内容は下記を参考にしてください。

  • 相談窓口で対応できる主な相談内容
  • 相談対応を行う担当者
  • 相談方法
  • 相談後の流れや解決プロセス
  • 個人情報の取り扱いについて
  • 相談者に不利益がない旨

STEP5:相談窓口の運用開始

相談窓口について周知が終わったらいよいよ運用の開始です。相談マニュアルをもとに相談者に対応していきます。相談マニュアル通りに進まないことや不測の事態が起こった場合は、衛生委員会などで適宜、改善策を考えてください。

相談内容やアドバイスの内容によっては、外部の医療機関への相談や受診を進めることをご検討ください。

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メンタルヘルス相談窓口の設置にあたる注意点

メンタルヘルス相談窓口を設置する際は、下記の注意点をご理解のうえご検討ください。

メンタルヘルス相談窓口の設置にあたる注意点

  • 相談しやすい環境を構築
  • 情報管理を徹底する
  • 産業医や産業保健師を配置する

相談しやすい環境を構築

何よりも重要と言えるのが相談しやすい環境の構築です。いくら相談窓口を設置しても従業員が相談しにくいと感じてしまえば、設置した意味がなくなるからです。
メンタルヘルスの不調は職場上だけではなく、プライベートなことから起こる可能性があります。特に借金や介護など私生活の悩みは他人に相談しにくいものです。

ですから、「どんな話でも相談に乗ってくれる」「なんでも聞いてくれる」という環境が大事です。そのためには女性の相談員を配置したり、匿名で相談できる方法を用意したりする必要があります。

情報管理を徹底する

従業員は自らの相談内容を他に知られたくないため、情報管理を徹底することが重要です。よって、相談マニュアルでは情報管理の方法を定める必要があります。データで保存する場合はパスワード管理、書面で保管する際は書庫の鍵の管理などを考えましょう。

また、相談内容がハラスメントならば事実確認のために相談者以外にも話を聞く必要があります。ここでも情報が洩れないような仕組みや体制づくりが求められます。

産業医や産業保健師を配置する

企業の状況や予算なども関係してきますが、可能であれば産業医や産業保健師の配置をご検討ください。

前述のとおり、ハラスメントがあった際は企業内の担当者よりも産業医などの産業保健スタッフが改善に取り組むことで、適切な対応ができる場合があるからです。また、専門家という立場からさまざまな不調に対してアドバイスもできます。

なかには「社内の従業員が対応しても真剣に考えてもらえない」と感じる場合があります。相談窓口に専門家を配置することで従業員に伝わる印象が異なります。

窓口での相談できるメンタルヘルスの内容

相談窓口で相談できる内容として下記の4点をご紹介します。

窓口での相談できるメンタルヘルスの内容

  • 職場やプライベートの人間関係
  • 体調や精神の不調
  • 業務パフォーマンスの低下

職場やプライベートの人間関係

企業にはさまざまな人が勤務しており、上司や同僚との人間関係で悩む場合が考えられます。また、家族や友人との人間関係で悩みや不安を持つこともあります。自分以外の問題からメンタルヘルスの不調を起こすことが考えられ、相談窓口で相談を受けることがあるでしょう。

従業員は日常生活の人間関係を気兼ねなく相談して、相談担当者はその内容を傾聴してアドバイスをする必要があります。

体調や精神の不調

従業員本人には原因が分からず体調や精神の不調を感じる場合があります。気持ちがふさぐ、モチベーションが減退する、物事が楽しめないなどの精神的な不調だけではなく、睡眠が上手く取れていない、体重が増える(減る)など体調面での不調なども考えられます。

心身に些細な変化があった場合でも相談して構いません。相談担当者は相談内容からその原因を検討して、必要があれば従業員の上司と連携して勤務時間の調整などの対応が必要です。

業務パフォーマンスの低下

体調や精神の不調も関係しますが、業務パフォーマンスの低下を感じたときは相談窓口の利用が考えられます。納期に間に合わない、失敗やミスが増えた、レスポンスが遅くなったなどの悩みを抱える従業員が相談窓口を利用する可能性があります。

そのような変化は本人が自覚できない場合がありますので、上司や同僚が気を配ったり産業医などが巡回で異変を感じたりすることが必要です。

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職場や仕事でストレスや不安を感じる従業員が多い昨今において、企業内にメンタルヘルスの相談窓口を設置する必要性が高まっています。

従業員本人がセルフケアで改善できれば問題ありませんが、実際はそう上手くいかないでしょう。そこでメンタルヘルス相談窓口を設置して、適切な対応が必要となります。

また、相談担当者は専門的な知識がある産業医などの産業保健スタッフが適します。これからメンタルヘルス相談窓口を設置する場合は、産業医の配置を含めてご検討ください。

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参考

https://www.medical-tt.co.jp/column/544/
https://www.armg.jp/journal/vol-28/
https://sanpomichi-dt.jp/mental-sodan/#%E4%B8%8A%E5%8F%B8%E3%82%84%E5%90%8C%E5%83%9A%E3%80%81%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%82%84%E5%8F%8B%E4%BA%BA%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%A8%E3%81%AE%E9%96%A2%E3%82%8F%E3%82%8A%E3%81%8C%E6%80%9D%E3%81%86%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%89%E3%81%9A%E3%80%81%E6%B0%97%E8%8B%A6%E5%8A%B4%E3%81%8C%E7%B5%B6%E3%81%88%E3%81%AA%E3%81%84
https://go.chatwork.com/ja/column/work_evolution/work-evolution-156.html
https://it-trend.jp/mental_health/article/722-557#chapter-2
https://go.chatwork.com/ja/column/work_evolution/work-evolution-012.html
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0809/rodo/rodosodan/912-2009-1204-134.html

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メンタルヘルス・マネジメントとは?検定や仕事での活用方法など解説https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/news4/Mon, 14 Nov 2022 04:33:30 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=9928

メンタルヘルス・マネジメントに取り組んでいるでしょうか。 従業員のメンタル面の不調を早期に感じ取り、対策をするにはメンタルヘルス・マネジメントが欠かせません。 本記事では、メンタルヘルス・マネジメントの基本知識や、職場で ... ]]>

メンタルヘルス・マネジメントに取り組んでいるでしょうか。

従業員のメンタル面の不調を早期に感じ取り、対策をするにはメンタルヘルス・マネジメントが欠かせません。

本記事では、メンタルヘルス・マネジメントの基本知識や、職場での活かし方、資格などをご紹介します。

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メンタルヘルス・マネジメントとは

メンタルヘルス・マネジメントとは、企業で働く人のメンタルが不調に陥らないように職場改善やストレスの緩和など、精神面の健康を重視することです。

メンタルヘルスは精神面の健康を意味します。具体的には精神的な疲労やストレスを減らして、うつ病などの疾患の予防や早期発見、改善による精神面の良い状態です。

精神面の良い状態を維持するためにメルヘルス・マネジメントが必要といえます。メンタルヘルスの中心的な役割を担うのは経営陣や人事総務、労務管理の部署です。状況により産業医などの産業保健スタッフの力を借りてメンタルヘルス・マネジメントに取り組みます。

なお、類似した言葉にメンタル・マネジメントがあります。メンタル・マネジメントはスポーツアスリートなどが自らパフォーマンスを最大限に引き上げる役割を担うことです。あがり症の解消や、目標の達成のためにメンタルを良い状態に持っていくことを示します。

一方のメンタルヘルス・マネジメントは、従業員のメンタルがマイナスに働かないようなサポートです。対象者や取り組む内容に違いがあります。

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メンタルヘルス・マネジメントを仕事でどう活用する?

メンタル・マネジメントを仕事で活かす方法はいくつかあります。主な内容を下記でご紹介します。

メンタルヘルス・マネジメントを仕事でどう活用する?

  • 従業員が働きやすい職場環境の構築
  • メンタルヘルスケアの不調の早期発見
  • 上司が部下の異変・不調へサポート
  • ハラスメントの防止や改善
  • 長時間労働の防止

従業員が働きやすい職場環境の構築

部署に1人でもメンタルヘルスに不調があると、部署内のみならず職場全体に活力がなくなる可能性があります。また、メンタルヘルスの不調によって従業員が欠勤、遅刻が増えるようになると、他の従業員にも負担がかかったり不安が生じたりしやすいです。

そのような状況をつくらないためにも、全社員を対象としたメンタルヘルスの研修や勉強会、従業員からのヒアリングなどが職場環境の改善につながります。つまり、従業員が心地よく働けるようにメンタルヘルス・マネジメントが有効になるのです。

メンタルヘルスケアの不調の早期発見

メンタルヘルス・マネジメントへの意識が高い組織は、上司や同僚がほかの従業員の健康状態などの変化に気づきやすく、必要な対策を早期に行うことができます。

一方で心の状態が不安定になると、注意力や集中力が低下して、仕事でのミスやトラブルが起きやすいです。ちょっとしたミスであればほかの従業員などでカバーできるものの、重要な取引や書類でミスが生じると、企業の利益にも大きな影響が考えられます。

また、製造業や建設業などであれば、怪我や事故につながります。そのような事態に備えるためにも、日頃からメンタルヘルス・マネジメントへの取り組みが大事になります。

上司が部下の異変・不調へサポート

メンタルヘルスの不調は、普段、仕事にまじめに黙々と取り掛かる従業員に起きることがあります。優秀な部下・同僚として期待している従業員がメンタルヘルスケアの不調に陥ることも考えられるでしょう。

そこで必要になるのが上司が部下の行動や様子に気を配り、対応をすることです。「いつも遅刻しないが遅刻の日数が増えてきた」「欠勤数が増えてきた」「仕事の業務効率が低下している」など注意深い観察が求められます。

その対応として声をかけたり産業保健スタッフへの相談をすすめたりすると、部下からの信頼が厚くなるでしょう。

ハラスメントの防止や改善

職場の上下関係を利用して精神的に苦痛を与えるパワーハラスメントは、従業員のメンタルヘルスの不調の原因になる可能性があります。職場によって社風として黙認されていることが考えられます。ときには周囲がわからない場面で行われていることも考えられます。

パワーハラスメントやそのほかのハラスメント行為が日常的に行われていると、直接的に被害を受けていない従業員のメンタルヘルスの不調につながりかねません。

職場のハラスメントに気づいた場合は、プライバシーに配慮して話を聞くことが大事です。また、必要ならば外部の専門機関などの受診を促します。ハラスメントを受けている従業員は、ほかの人に話すことに不安を覚えやすいため、産業医などの産業保健スタッフが早期のケアを行うことが求められます。

長時間労働の防止

長時間労働によって身体に負担がかかるとメンタルヘルスにも悪影響です。残業時間が多くなるとメンタル的な負担がかかり、集中力の低下によってさらに長時間労働に至るという悪循環に陥ります。

さらに、長時間労働によってうつ状態になるなどの心身の不調につながります。このような状況を改善するために、上司がメンタルヘルス・マネジメントを行う必要があります。

具体的には仕事の分担や人事配置の見直し、生産性を高めるツールの導入、新たな人員の補充などが挙げられます。

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メンタルヘルス・マネジメント®検定試験とは?

メンタルヘルス・マネジメントを行うといっても、何から学べば良いかわからないものです。そこで「メンタルヘルス・マネジメント®検定試験」の受験を検討してみてはどうでしょうか。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験は、働く人の心の健康管理やストレスへの対処法などを学べる資格です。受験資格に定めがなく、比較的手軽に受験することができます。資格は専門性別に3つのレベルに分かれています。

それぞれの試験内容などを下記でご紹介します。

種類対象難易度(3種のなかで)
Ⅰ種(マスターコース)人事労務管理スタッフ、経営陣など最も難易度が高い
Ⅱ種(ラインケアコース)主に管理職中程度
Ⅲ種(セルフケアコース)一般の従業員中程度

Ⅰ種(マスターコース)

Ⅰ種はマスターコースであり最も難易度が高いレベルです。人事労務管理スタッフ、経営陣などを対象としているレベルといえるでしょう。このレベルの目的は、企業内のメンタルヘルスケアの推進です。

そのため、企業内でメンタルヘルス・マネジメントにおいて需要な役割を果たす資格といえます。資格を取得すると企業の方針や人事戦略を前提として、メンタルヘルスケア対策の具体的な計画を打ち出し、産業保健スタッフなどとの連携ができるようになります。

試験はマーク式だけではなく論述式があるため、十分な勉強時間が必要です。合格率は20%前後となっています。

Ⅱ種(ラインケアコース)

Ⅱ種はラインケアコースであり試験では法令などの細かな部分も出題されます。主に管理職を対象としているレベルです。試験に合格することで管理する部門やグループのメンタルヘルス対策についての知識が習得できます。上司として部下が不調に陥らないような対応が可能になります。

具体的にはトラブルがあった際の相談の受け方、助言の仕方、管理者としてメンタルヘルスケアにかかわる姿勢が身につきます。
試験はマーク式となり、合格率はおおむね50~60%前後です。

Ⅲ種(セルフケアコース)

Ⅲ種はセルフケアコースであり一般の従業員が対象となります。試験に合格すると自分自身でストレスの度合いを理解からメンタルヘルスの不調に早期に気づき、対策できるようになります。

試験ではメンタルヘルスケアの意義、ストレスやメンタルヘルスケアの基本知識、セルフケアの重要性、ストレスへの気づき方などが問われます。試験はマーク式であり、合格率はおおむね70~80%前後です。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験を受けるメリット

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験を受けることで、主に2つのメリットが生じます。

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験を受けるメリット

  • メンタルヘルスケアの意義を理解・活用できる
  • 資格取得によってスキルを見える化できる

メンタルヘルスケアの意義を理解・活用できる

メンタルヘルス・マネジメント®検定試験に合格することで、職場のメンタルヘルスケア対策に活かせます。従業員のメンタルヘルスの不調は業務上のミスやトラブルにつながることがあります。

そこで従業員それぞれが適切な知識を身につけると、職場に相談しやすい環境になり、迅速な対応ができます。

資格取得によってスキルを見える化できる

関連法の改正により2015年から従業員(労働者)が50人以上いる事業所では、年に1回のストレスチェックが義務付けられました。結果として企業がメンタルヘルスについて考える機会が増えています。

とはいえ、メンタルヘルスについて知識が乏しいと感じる従業員がいることでしょう。そこで、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の勉強をして資格を取得すると、メンタルヘルスに関する知識が身につきます。

資格取得者が増えると、職場のメンタルヘルスの改善のために必要な知識を得ている明確な証明になります。従業員個人のキャリアにも加わることもメリットでしょう。

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まとめ

職場でストレスを感じる従業員が少なくないなかで、メンタルヘルス・マネジメントの必要性が高まっています。具体的な取り組みに活かすために、メンタルヘルス・マネジメント®検定試験の受験が挙げられます。

試験はレベル別に用意されていますので、職場内の立場などに応じて受験するレベルをご検討ください。

なお、実際のメンタルヘルスケア対策では産業医の存在が不可欠です。産業医の設置を含めて企業内のメンタルヘルス・マネジメントをご検討ください。

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参考

メンタルヘルスマネジメントとは?【検定内容】ストレス対策
【2023年】試験日・合格率は?メンタルヘルスマネジメント検定がわかる10のQ&A
メンタルヘルス・マネジメント検定の難易度や勉強時間を一気に紹介!
メンタルヘルス・マネジメント検定とは?仕事・職場での活用方法と試験内容・種類を解説
合格するとどんなメリットがあるの?
メンタルヘルス・マネジメント®検定取得のメリットとは?

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メンタルヘルス対策のセルフケアとは?https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/news2/Mon, 14 Nov 2022 04:23:47 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=9911

メンタルヘルス・マネジメントに取り組む企業も多いでしょう。そこで大事になるのは、問題が生じてから対策をするよりも未然に防ぐことです。そのなかでセルフケアがメンタルヘルス対策では第一段階といえます。 本記事では、セルフケア ... ]]>

メンタルヘルス・マネジメントに取り組む企業も多いでしょう。そこで大事になるのは、問題が生じてから対策をするよりも未然に防ぐことです。そのなかでセルフケアがメンタルヘルス対策では第一段階といえます。

本記事では、セルフケアの概要や重要性、メリット、セルフケアの方法などをご紹介します。企業内でセルフケアを促す方法もご紹介しますので、ぜひご覧ください。

セルフケアとは?重要性やメリット

セルフケアとは、心の健康を自分自身で管理することです。具体的には自らストレスや心の問題を抱えていることに気づき、対処法をもとに改善に取り組みます。

しかし、セルフケアに関する知識が乏しいと、精神的な不調に気づかなかったり適切な対処ができなかったりします。

その結果、うつ病などを患い休職や退職に至る可能性があります。従業員の休職や退職は企業にとっても痛手となることがあり、従業員と企業の双方のデメリットです。

そこで、従業員自らセルフケアに関する知識を身につけて早期に対処することで、心の不調を防ぎます。セルフケアによって精神疾患や休退職に至らないことがあり、従業員や企業にとってメリットとなります。

ひいては心身が健康な従業員が増えて、業務の生産性や利益が向上するでしょう。
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セルフケアの方法

従業員が自ら行えるセルフケアの方法は多岐にわたります。下記で5つの内容をご紹介します。

適度に身体を動かす

  • 腹式呼吸を繰り返す
  • 音楽を聴く、歌う
  • 失敗した時こそ笑ってみる
  • ポモドーロ・テクニック
  • 十分な睡眠をとる

適度に身体を動かす

運動にはネガティブな気分を解消したり心と身体をリラックスさせたりする効果があります。睡眠のリズムを整える効果も期待できるため、適度な運動はセルフケアとして適しています。

特に、身体のなかに多くの空気を取り入れながら行う有酸素運動は効果があります。軽いランニング、ウォーキング、サイクリング、ダンスなどが有酸素運動です。

有酸素運動は1日20分、少し汗ばむくらいを目途にしてください。張り切りすぎて過度に運動をすると逆に疲労が溜まりやすいです。1日に何時間もするのではなく、短い時間でも良いので毎日継続することがポイントとなります。

腹式呼吸を繰り返す

過度な緊張状態になると呼吸が苦しくなる場合があります。呼吸が浅くて速くなると心臓がドキドキして辛いでしょう。そんな時は腹式呼吸を繰り返してください。

腹式呼吸は難しい呼吸方法ではありません。座っている時は背筋を伸ばし、目を閉じます。そして、お腹に手を当てて行います。立っている時もできるだけリラックスしてお腹に手を当ててください。

呼吸をする時は、しっかりと吐くところからスタートします。ゆっくりと数を数えて3秒程度口から息を吐いてください。その後は同じくゆっくりと3秒数えながら鼻から息を吸い込みます。

この腹式呼吸を5~10分程度繰り返すと少しずつ緊張状態が和らいでいくでしょう。

音楽を聴く、歌う

音楽は人の心を癒す効果が期待できます。例えば、アップテンポな曲はエネルギーを与えてくれ、スローな曲は不安や緊張を和らげてくれます。言葉にすることが難しい感情を表現するきっかけとして音楽は有効です。

その時々の気分に合わせて、音楽を選び聞くことで気持ちが落ち着きます。音楽を聴いてセルフケアをする時は、パソコンやゲーム、スマートフォンなどを操作しながらではなく、ただひたすら音楽を聴いてみましょう。

また、歌うほうが得意であればカラオケボックスなどで存分に好きな歌を歌ってください。歌う時は自然と呼吸が深くなるため、不安やイライラを抑えることができます。気分がすっきりするまで歌うのも良いでしょう。

失敗した時こそ笑ってみる

笑いは心を軽やかにする活力になります。どのようなシリアスな場面であっても視点を変えることで笑える場面があるものです。それに気づき、笑いを取り入れることで物事が楽になります。

特に失敗をした時は恥じらいを感じたり、自分を責めたりします。そんな時こそ笑うことで心のモヤモヤがすっきりするでしょう。もちろん、笑えないミスもあるかもしれませんので、時と場所を考える必要はありますが、どこかで自分を許容して笑える要素は必要です。

ミスの内容から「やってしまった自分」を笑い飛ばしてみてください。はじめは悪ふざけに思えるかもしれませんが、取り組むうちに視点のバランスの良さが身につきます。

ポモドーロ・テクニック

ポモドーロ・テクニックとは、25分の作業と5分前後の休憩を繰り返して仕事を進める方法です。作業時間を短めにして適度に休憩を入れることで、疲れを溜めずに集中して業務に取り組めます。

また、休憩の際に腹式呼吸を取り入れることでセルフケアの有効性を高めることが可能です。長時間の作業が続く時は取り入れたいセルフケアの方法となります。

十分な睡眠をとる

睡眠不足が続くと疲労を感じやすく情緒不安定などのストレスが増す原因になります。睡眠不足がメンタルの不調の近道といっても良いでしょう。

布団に入ったら呼吸を深くして心身ともにリラックスした状態になることが理想です。リラックスした状態になると眠りやすくなります。

また、寝る前にはスマートフォンやパソコンの操作、カフェインが入った飲み物やアルコールの摂取、激しい運動などを控えましょう。それらは睡眠の質を低下させる要因です。
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従業員にセルフケアを促すためには?

セルフケアの方法があっても従業員が自ら行わなければ意味がありません。そこで従業員にセルフケアを促す施策が必要です。下記で主な内容として3点を取り上げました。

  • 勉強会やセミナーなどの開催
  • セルフチェックの機会を促進
  • 相談窓口の整備

勉強会やセミナーなどの開催

セルフケアに関する勉強会やセミナーなどの開催によって、情報を提供することが大切です。セルフケアの重要性や方法、効果などを理解することが実践につながるからです。

産業医などによるセミナー、外部講師を招いてのセミナーなど専門家から情報を提供してもらうことでセルフケアの実行に役立つでしょう。

具体的な内容に関しては下記をご覧ください。

  • ストレスやメンタルヘルスにケアに関する基本的な情報
  • セルフケアの重要性や心の健康の基本知識
  • ストレスや心の健康に関する正しい知識
  • ストレスへの気づき方
  • ストレス予防、軽減、対処方法
  • 自ら相談する重要性
  • 企業内、外部の相談先

セルフチェックの機会を促進

ストレスに自ら気づければ良いものの、場合によっては気づかないことがあります。ストレスへの気づきを促進するためには、ストレスチェックが有効です。

ストレスチェックは用意された質問に回答することで、どれだけのストレスがあるかを把握できます。ストレスに気づくきっかけとなるため、企業としても導入したいところです。

なお、ストレスチェックは従業員(労働者)が常時50名以上いる場合に実施義務があります。

参考:厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度 実施マニュアル」(P4)

ストレスチェックを実施した後は、従業員のストレスの程度により面談実施、専門機関の受診を促すといった対応が必要です。

相談窓口の整備

従業員が心身の不調や悩みを相談できるような窓口の整備をする必要があります。産業医の配置、外部機関との提携・連携などを含めて、従業員が相談しやすい環境を構築しましょう。

相談窓口の設置に関しては社内の衛生委員会で検討して、体制づくりや相談マニュアルの策定など細かなところまで決定してください。相談窓口の設置後は、従業員やその家族に周知して利用できることを周知しましょう。
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まとめ

従業員自らがストレスに気づきセルフケアを行うことで、心身の不調の悪化を防ぎます。企業としては従業員がセルフケアに取り組めるような環境づくりを行う必要があります。

経営陣や人事労務管理の部署を中心に動くと考えられますが、専門的な見地から取り組める産業医の存在も不可欠です。

従業員のセルフケアへの取り組みをご検討の際は、産業医の配置も併せてご検討ください。
健康経営ブック<2022年版>

参考

https://www.armg.jp/journal/013-2/
https://sangyoui-navi.jp/blog/249
https://stresschecker.jp/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%B1%E3%82%A2%EF%BD%9C%E3%81%AF%E3%81%98%E3%82%81%E3%81%AE%E4%B8%80%E6%AD%A9%E3%81%AF%E3%80%8C%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%B0%97%E3%81%A5/#%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%B1%E3%82%A2%E3%81%A8%E3%81%AF
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/self/index.html

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産業医と産業保健師は何が違う?仕事内容や資格などの観点で解説https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/220812-2/https://www.avenir-executive.co.jp/sangyoui/column-list/220812-2/#respondFri, 12 Aug 2022 02:44:45 +0000https://sites.avenir-executive.co.jp/sangyoui/?p=9415

産業医と産業保健師は共に、企業の従業員の健康管理など健康に関する業務に従事します。重複する業務を担当することもあり、違いが分かりにくいと感じる場合もあるでしょう。 そこで、今回は産業医と産業保健師の違いをさまざまな角度か ... ]]>

産業医と産業保健師は共に、企業の従業員の健康管理など健康に関する業務に従事します。重複する業務を担当することもあり、違いが分かりにくいと感じる場合もあるでしょう。

そこで、今回は産業医と産業保健師の違いをさまざまな角度から比較していきます。

産業医や産業保健師の設置などをお考えの場合は、ぜひご覧ください。

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産業医と産業保健師の違い

産業医と産業保健師の違い

産業医産業保健師の違いを、「必要な資格」「仕事内容」「所持資格による対応範囲の違い」「勤務体制」「設置義務」の5つの視点で比較していきます。

必要な資格

産業保健師、産業医のいずれも有資格者のみが業務に従事できます。

■産業保健師

産業保健師として働くには、「保健師免許」と「看護師免許」の国家資格を取得する必要があります。2つの国家資格を取得する必要があるため、最低でも4年間は教育施設で勉強することになります。

4年生大学で保健師と看護師の資格取得に向けたカリキュラムを勉強してダブル受験する方法、短大や専門学校で看護師資格を取得後に保健師養成学校へ編入し、保健師資格を取得する方法などが主な選択肢です。

なお、保健師と看護師のダブル受験の際は、看護師試験で不合格になると、保健師試験に合格しても保健師の資格が取得できません。
保健師と看護師の資格を取得した後は、勤務を希望する企業の求人に応募して採用されると、産業保健師として働くことができます。

■産業医

産業医として働くには、前提として「医師免許」が必要です。医師免許を取得(受験)するには、医学部で6年間勉強をして卒業見込みであることが最低条件です。

ただし、医師免許だけでは産業医として働くことができません。産業医として働くには、医師免許に加えて、厚生労働省令で定める要件を満たす必要があります。
その要件は「労働安全衛生規則第14条第2項」に記されています。いくつかの要件が定めてありますが、そのひとつに産業医研修の受講が記載されています。産業医科大学か日本医師会の研修を修了して、産業医資格を取得することが一般的です。

産業医科大の講習は2ヶ月程度にわたって開催される研修、もしくは夏季に開催される集中講座の受講が必要です。
日本医師会の研修では50単位以上修了、もしくはそれと同等の研修を終了すると認定されます。ただし、有効期間が5年となっています。更新する際はその都度、研修を受ける必要があります。

仕事内容

産業医と産業保健師の仕事内容は非常に似通っていますので、違いが分かるようにご紹介します。

仕事内容の違い

■産業保健師

産業保健師は企業で働く従業員が健康・安全に働けるような職場づくりを仕事としています。身体の不調や怪我などを予防する専門家として、従業員の健康とそれに関する企業活動を支えます。

具体的な仕事内容としては、健康診断のデータ整理、従業員の怪我や病気の治療、保健指導業務などです。また、従業員と面談をして健康に関する相談に乗ることも仕事です。
ときには健康に関するセミナーや研修を担当することもあるでしょう。産業保健師は常勤の場合が多く、従業員としても健康の不安や不調を相談しやすい人物といえます。

■産業医

産業医は医学の専門的な知識を活用して、専門家としての立場から従業員の健康管理を行います。従業員の健康を守る観点でいうと産業保健師と変わりません。ただし、産業医の職務は法令によって明記されています。

「労働安全衛生規則第14条」では産業医の職務として、9つの内容が定めてあります。「健康診断の実施及び結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関すること」や「衛生教育に関すること」などと明記されています。

引用:労働安全衛生規則第14条

また、毎月必ず1回は職場を巡回して職場環境の改善・維持についてのアドバイスを行う(労働安全衛生規則第15条)など、産業医は法令で仕事内容が定めてあります。
ストレスチェック制度、長時間労働者への対応など、産業医の職務範囲は多岐にわたります。

所持資格による対応範囲の違い

産業医と産業保健師は必要な資格が異なり、さらに所持資格によって対応範囲が異なります。まずは以下の表をご覧ください。

業務内容産業保健師産業医
衛生委員会参加可能必須
巡視補助必須
健診サポート必須
就労判定補助必須
健康相談可能必須
ストレスチェックサポート必須
高ストレス面談不可必須
長時間労働者面談不可必須

以上のように、産業保健師は一部の業務が担当できません。また、サポートや補助に回る業務が多いです。一方の産業医は全ての業務を担当します。産業医が業務全般について必須となっているのは、医学の専門知識を有する専門的な立場から、改善に向けての指導や助言が求められているからです。

産業保健師は、産業医の業務を産業医と分担しながら行うイメージを持ってください。企業内において産業医はお医者さん、産業保健師は看護師さんや保健室の先生とイメージすると分かりやすいでしょう。

とはいえ産業医や産業保健師として、勤務中に採血などの医療行為に関わることはできません。

勤務体制

産業医と産業保健師は勤務体制にも違いがあります。

勤務体制の違い

■産業保健師

産業保健師は多くの企業に設置されているわけではなく、1,000人以上の従業員が在籍する企業で保健師を雇用していることが多いです。また、常勤雇用として常時勤務する産業保健師がほとんどでしょう。

産業保健師は企業から雇用されるため、勤務先の就業規則に基づいて業務に従事します。多くの場合で9時から17時もしくは18時までという定時制であり、場合により時間外労働を行います。

産業保健師の仕事は基本的に、急を要する事態や休日出勤が発生しにくいため、勤務時間内で業務を組み立てます。休日は土日になるケースが多いです。産業保健師は女性が多いことから、育児休暇や産休、有給休暇などの休暇制度が整っているなど、勤務体系を総合的に考えるとワークライフバランスを重視できる働き方になります。

■産業医

産業医は「専属産業医」と「嘱託産業医」に分類されます。
専属産業医は企業内で週に3日間〜5日間程度勤務、嘱託産業医は月に1回など、予め定めた日に企業を訪問します。
専門産業医はその企業の専属の産業医として働くため、9時から17時などの定時制での勤務です。工場など、職場によっては早朝や深夜の勤務も考えられます。

一方の嘱託産業医は勤務医や開業医のケースがあり、中には数十社と契約を結ぶケースもあるようです。
嘱託専業医であっても産業医としての職務に変わりはなく、それぞれの企業にあった形で健康管理を行います。

設置義務

結論からいうと、産業医は設置基準がありますが、産業保健師には設置基準がありません。従業員50名以上(常時)の企業は産業医の専任要件を満たすため、設置する義務が生じます。設置する際の基準は以下をご覧ください。

労働者数50人以上3,000人以下の規模の事業場1名以上選任
労働者数3,001人以上の事業場2名以上選任

※常時1,000人以上の労働者を使用する事業場と、労働安全衛生規則第13条第1項第2号で掲げる業務に常時500人以上の労働者を従事させる事業場では、専任産業医を選任しなければならない。

参考:産業医について

産業医の設置基準についてはこちらもご参考にしてください。

上記を参考にすると、基本的に1,000人以上の従業員を抱える企業は、専任産業医を設置することが求められています。なお、産業医は専任要件を満たした14日以内に選任・設置する必要があります。

従業員数が50名未満の事業所は産業医の設置を義務付けられていませんが、助成金などを活用すると費用をおさえて設置することができます。
参考:小規模事業場産業医活動助成金

近年、従業員の健康やメンタルに関する問題が取り上げられているため、産業医の設置基準に満たない場合であっても前向きに検討する必要があるでしょう。

産業保健師に関しては、先述のとおり比較的大規模な企業が設置している傾向です。産業医のサポート役として産業保健師の設置を検討してみてください。

まとめ

産業医と産業保健師は、企業内で従業員の健康管理・指導などに従事します。担当する業務は非常に類似していますが、特に産業医の存在は不可欠といえます。設置義務がない小規模な事業所においても設置を検討しておきましょう。

加えて、産業医をサポートして従業員との架け橋になってくれる産業保健師を設置することで、従業員の健康指導がより円滑に実施できます。
産業医、産業保健師を設置して、従業員の健康管理を行いましょう。

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産業保健師とは。仕事内容や企業における役割を紹介

皆様は、企業で働く「保健師」のことをご存知でしょうか?

「企業の産業医」についてはご存知でも、「企業の保健師」についてはあまり馴染みのない方も多いかもしれませんね。

保健師の存在は幅広く認知されていても、企業で働く「保健師」については、全体的な認知度は一般的な保健師と比較すると、低いかもしれません。

産業保健師は一般的な保健師とどう異なり、企業の産業医とどういった違いがあるのでしょうか?

今回は、企業で働く保健師、「産業保健師」について見ていきたいと思いますので、これを機に、企業へ新たに産業保健師の設置をご検討されてみてはいかがでしょうか?

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こちらの資料では、より詳細に産業保健師の具体的な仕事内容や選ぶ際に注意すべきポイント、活用事例などを説明しております。

自社内に産業保健師を設置したいが方法がわからない、産業保健師を選ぶ際に注意点を知りたい、産業保健師が実際に何をするのかわからない方はぜひこちらの資料をご覧ください。

産業保健師とは

産業保健師とは企業内で働く保健師のことです。
一般的な保健師は、病気や怪我を未然に防ぐための保健指導に従事します。しかし産業保健師は、企業で働く従業員の健康維持や改善を目的として業務に従事します。
産業保健師は産業医や人事担当と協力しながら、従業員の健康面をサポートしていく役割があります。
産業保健師の勤務場所は企業内の保健室や医務室などと呼ばれるスペースで、体調不良を訴えてきた従業員に対応します。
学生時代に保健室を利用した経験がある方もいると思いますが、同様のイメージを持つと良いでしょう。
健康面や怪我などに備えて産業保健師がいると、企業で働く従業員にとって心強い存在となるでしょう。

産業保健師の割合は少ない

保健師として活躍している方は多く存在していますが、産業保健師として業務に従事している方はそこまで多くありません。
「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」を参考にすると、企業(事業所)で働いている保健師は3,789人であることが分かりました。保健師として従事する方の合計は55,595人であるため、産業保健師はそのうちの7%弱の割合です。

参考:令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況

これは産業保健師を設置する企業が少ないことが影響しているといえます。
また、産業保健師は保健師業務においても人気が高いとされていますが、産業保健師の求人が少ないため激戦枠でもあります。
産業保健師が人気な理由は、大企業の求人が多く、給料が高く設定されていることや、休日などの待遇が良い傾向にあるからです。

産業保健師になるために必要な資格

産業保健師になるためには「保健師」と「看護師」の2つの資格が必要です。

保健師と看護師はそれぞれ異なる資格であり、どちらか一方だけでは産業保健師として勤務することができません。

また、両方の資格を取得するには、大学や専門学校などで勉強をする必要があります。最低でも4年は勉強する期間が必要です。

どのような企業が産業保健師を必要としているのか

近年、健康経営を掲げる企業が増えてきました。健康経営とは、従業員の健康に配慮することで経営面において大きな成果が期待できるという視点から、経営の視点から健康管理を考えて戦略的に実践することです。

これまで従業員の健康に関しては企業の人事担当が運用・管理をしていたと思います。しかし、健康経営を掲げる企業においては、人事担当だけでは賄いきれなくなってきました。

そのため、産業医や人事担当の負担を軽減して従業員の健康管理をしたい企業は、産業保健師を必要としています。

産業保健師の役割と仕事内容

産業保健師の役割と仕事内容

産業保健師は、各従業員の健康診断結果のデータ整理、職場内で発生した怪我や病気の治療、社員への保健指導業務を行います。

また、過重労働やメンタルヘルス対策、休職者や長時間労働者との面談、職場視察の同行、安全衛生委員会への出席なども産業保健師の役割です。一部の業務は産業医の補助をする形で従事する場合があります。

産業医とは別に産業保健師を設置する6つのメリット

社内のより徹底した健康管理実現を目指す手段としまして、既に設置されている産業医以外にも、産業保健師を設置する選択肢が挙げられます。

産業保健師の設置は義務付けられておらず、そのため設置している企業は全体的に少ないことが現実ではありますが、一方で設置するメリットがありますので、これから見ていきましょう。

産業医とは別に産業保健師を設置する6つのメリット

①産業医と企業の橋渡しとなる

企業が産業医を設置した場合であっても、産業医が不在になることがあります。その結果、情報伝達などがスムーズに行えない場合があります。嘱託産業医であれば、月に数回の訪問になる場合も珍しくありません。

一方の産業保健師は常勤であることが多く、産業医による面談日程や業務の調整をする役割を担うため、必要事項を都度伝えることができます。

従業員としても産業医より産業保健師のほうが接しやすく感じることがあり、日常的な相談がしやすい対象となります。

そのため、産業医との橋渡し役を担ってくれることが期待できるのです。

②産業医ではカバーしきれない従業員の不調に対応できる

産業保健師の業務内容は産業医と重複することが多いです。だからこそ、普段忙しい産業医だけでは対応できない業務のカバーができます。

従業員の不調への対応を産業保健師が行うことで、より徹底した健康管理を実現できるでしょう。

もちろん、できうる業務を幅広く対応することで、産業医の負担軽減が見込めます。従業員の健康管理をより徹底するために、産業保健師を設置するケースも考えられます。

③産業医より従業員との接触回数・時間が長く相談しやすい

先述のとおり、従業員は産業医よりも産業保健師のほうが接しやすい場合があります。常勤の産業保健師であれば、従業員の健康相談窓口のような役割を担えるため、産業医以上に従業員の健康相談の対象として身近な存在になるでしょう。

従業員にとって身近な存在になることで、接触回数が増えて、その分健康相談や面談をしやすい対象となります。

④セミナーや講演会の講師を依頼できる

産業保健師に社内向けのセミナーや講演会を依頼することが可能です。外部の専門家に依頼するよりもリーズナブルな価格で依頼できます。また、普段は忙しい産業医よりも依頼しやすいかもしれません。

産業保健師も健康に関しては専門家ですし、健康維持や健康回復のための専門知識を活かして活動しています。

例えば、メンタルヘルス対策、過重労働対策など、企業全体の課題に対するテーマで話してもらっても良いでしょう。また、禁煙や腰痛など、従業員にニーズがありそうな内容のセミナーも支持されます。

⑤健康イベントなど自ら施策を考案してくれる場合もある

健康経営の視点から、社内で健康イベントを開催する場合があります。このような健康イベントを産業保健師が提案することも考えられます。

特に日頃から授業員の健康管理のために従事している産業保健師は、社内の健康に関する課題を把握しています。そのため、よりニーズに沿った健康イベントの提案ができるのです。

ウォーキングやジョギング、ヨガ、社内運動、メタボリック対策など、さまざまな健康イベントの助言をしてくれるでしょう。

⑥社内担当者のサポートをしてもらえる

企業の管理職は産業医や産業保健師と連携して、社内のさまざまな課題を把握して改善をしていきます。社内の健康管理に関しては、人事労務担当や衛生管理者も関係するでしょう。

さまざまな側面を考慮すると、産業保健師が関係する事柄が非常に多いことが分かります。企業が健康経営を掲げているならば、より一層のサポートが必要となるでしょう。

産業保健師の存在は、社内の担当者にとって非常に心強い存在であるといえます。社内担当者が産業保健師のサポートを受けることで、健康経営などがより効率的に進みます。

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産業保健師を設置する際の2つの注意点

産業保健師とは。仕事内容や企業における役割を紹介

産業保健師は産業医とセットで設置する

産業医は、従業員数50名以上の企業で選任・設置する必要があり、それにも関わらず設置していなかった場合は罰則に該当し、50万円以下の罰金が発生します。

そのため、産業医設置要件のある企業では産業医を設置する必要がありますし、企業規模によりましては企業に専属した勤務形態を取る、専属産業医を設置する必要があります。

1,000名以上の企業もしくは有害業務従事者500名以上の企業は1名以上の専属産業医を、従業員数3,001名以上の企業は2名以上の専属産業医を設置する必要があります。

それ以外の、従業員数50~999名以下かつ有害業務従事者500名未満の企業は、1名以上の嘱託産業医を設置する必要があります。

従業員数50名未満の企業では、産業医の選任が義務付けられておりませんが、仮にそのような小規模事業所で産業保健師を設置されたい場合は、まずは産業医を選任してから設置することが望ましいです。

産業保健師は、その専門的立場から健康指導や保健指導に当たりますが、より高度な専門知識を有する産業医と一緒に業務をすることで、更に力が発揮できるでしょう。

産業保健師は産業医のフォロー対応ができると同時に、産業医がいることでより実力を発揮した業務も期待できます。

そのため、産業保健師は産業医とセットで設置をすることが望ましく、だからこそより徹底した健康管理が実施できるのではないでしょうか?

従業員の病気やけがへの迅速な対応やメンタルヘルス対策、健康診断や事後措置などをより徹底化するという意味でも、保健師は産業医とセットで設置しましょう。

産業保健師では対応できない範囲がある

先に述べたように、保健師では対応できない範囲がありますので、そこを理解しておくことが大切になってきます。

そもそも産業保健師の保有する資格は医師免許ではありませんので、対応範囲は似て非なるものです。

産業医は、医学の専門的知識を持った上で指導や助言などをしていきますが、保健師はあくまで健康指導や保健指導をしていきます。

通常の産業医業務は、従業員との面談や職場巡視、ストレスチェック実施や事後措置、健康診断結果のチェックや事後措置、衛生委員会への参加や社内講和の実施などが挙げられます。

企業の保健師は、これら業務を分担して実施しますが、健康診断結果のデータ整理や分析、職場内でのケガや病気の治療、従業員のメンタルヘルス対策などに当たります。

従業員の健康管理をメインで実施し、健康管理の指揮を執るのが産業医、産業医のフォローをしていき、従業員の相談窓口となる存在が保健師といえるかもしれません。

産業保健師を選ぶ際の4つのポイント

産業保健師は設置が義務付けられておりませんが、実際設置する場合、報酬をはじめとした様々な面で産業医よりもハードルが低い存在でもあります。

産業保健師を選ぶ際も、産業医と同様にポイントを押さえておくことが大切ですが、そのためにはどこに注意すれば良いのでしょうか、これから見ていきましょう。

産業保健師を選ぶ際の4つのポイント

①知識量だけでなくコミュニケーション力やカウンセリング能力が重要

どこの企業でもコミュニケーション能力の高い人材を求めることは共通するポイントになるでしょうが、同様のことが産業医や産業保健師にもいえますし、だからこそより確かな業務ができるのではないでしょうか?

産業医選任時に大切なこととして、豊富な知識量のみならずコミュニケーション能力やカウンセリング能力が挙げられますが、同様のことが産業保健師にもいえるでしょう。

特に日常的な健康相談窓口ともなる産業保健師は、より高度なコミュニケーション能力が求められてきますし、それが備わってこそ、健康相談をしやすい対象になってくるといえます。

コミュニケーション能力が高ければそれだけ従業員も心を開くでしょうし、確かな実力と経験があれば信頼もされ、カウンセリング能力が高ければより適切な傾聴ができ、説得力のある助言が期待できるのではないでしょうか?

企業の将来性のためにも徹底した健康管理や保健指導が重要ですが、それを実現するためにも、豊富な知識量と高いコミュニケーション力とカウンセリング能力を有した産業保健師を選任することが適切です。

産業保健師を選任される際には、知識量や経験以外にも、コミュニケーション力やカウンセリング能力について事前に確認しておきましょう。

②事務処理の能力は必須

学生時代、学校保健師(養護教諭)のお世話になったことがある方でしたら、その日常業務を見たことのある方も多いでしょう。

普段のけがや病気、相談への対応以外にも、机に向かって事務処理をしている場面も多い保健師ですが、事務処理も大切な日常業務になってきます。

より優秀な産業保健師を設置される場合、事務処理の能力の確認は必須です。特に、健康診断のデータ管理で、Excelのスキルは必須ですが、保健師は、苦手な方が少なくありません。2021年現在、保健師としての経験に加え、この事務処理能力が重視されています。場合によっては、経験<事務処理能力という場面も少なくありません。

専門家としての知識力に、コミュニケーション力やカウンセリング能力、そして事務処理能力を備えわせてこそ優秀な産業保健師といえ、そのような産業保健師を設置することで、より徹底した健康管理が実現するのではないでしょうか?

③企業での実務経験の有無も大切

よりクオリティの高い産業保健師を設置したいとお考えの場合、企業での実務経験がある産業保健師であればそれだけ期待もできるでしょう。

ある程度場数を踏んでいるか、実務経験が未経験かによって明暗が分かれる部分もありますし、経験があればそれだけスムーズに業務に入ることができるでしょう。保健師はほぼ全てが看護師を経験しています。医療機関で勤務する看護師と保健師のベース知識で求められるものは似ていますが、近年の高度化する産業保健、メンタルヘルス予防体制について、一般企業での力学を理解しているか、していないかでは大きな生産性の差が現れます。

特に初めて産業保健師を設置される場合は、企業での実務経験のある産業保健師を設置された方が望ましいかもしれません。

そのためにも企業での実務経験の有無や経験年数について、事前に確認しておくことが大切になってきます。

産業医と同様に、産業保健師も設置前にスキルや経験など、気になることは事前確認をしておきましょう。

④産業保健師の紹介サービスを利用したほうが効率的

産業保健師を探す方法として挙げられる方法は、産業保健師の求人を出すことと産業保健師の紹介サービスを利用する方法があります。

ただし求人を出して産業保健師と面接を実施する場合、産業保健師としての能力を見極めることは通常の従業員採用面談と異なりますので、様々な面で勝手が違います。

特に企業に産業保健活動の専門家がいない限り、産業保健師の本質を見抜く採用面接は困難を強いられることが予想されますし、求人広告を出すことや面接対応することも手間や時間がかかってきます。

けれども産業保健師の紹介サービスを利用すれば、このような労力をカットすることができますし、より企業に適切な産業保健師を見つける確率もアップします。

企業にマッチングした産業保健師を設置するためにも、産業保健師の紹介サービスを利用することで、より効率的に探すことが可能になってきます。

産業保健師をお探しの際は、専門の紹介サービスを利用することでよりマッチングした優秀な人材を見つけることができるでしょう。

特に産業保健師に確実な経験や能力、人柄を求める場合は、紹介サービスを介して効率的に探してみてはいかがでしょうか?

産業医紹介サービス会社の中には、産業保健師の紹介に対応している会社もありますので、産業医とセットで探すことも可能です。

まとめ

産業保健師も労働者の健康管理のために大切な役割になりますが、それ以上に産業医の存在は必要不可欠になってきます。

労働者の健康管理と、職場の安全管理を本気で考えるのなら、優秀な産業医を選任する必要があります。

産業医クラウドで産業医選任を一任すれば、厳選された優秀な産業医の中から、より企業にマッチした産業医を見つけることが可能です。

職場の状況改善と大切な労働者たちの健康管理をするためにも、まずは産業医クラウドにお問い合わせいただき、優秀な産業医/産業保健師探しをスタートさせましょう。

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メンタルヘルスケアが重要になっている背景

昨今、健康経営への意識の高まりが多くの企業においても広まっており、「健康経営方針」についての情報発信が散見されます。
さらに、経済産業省と東京証券取引所が共同で設定している「健康経営銘柄」や、​健康経営を実践する上で、健康経営優良法人の上位500社が選ばれる「ホワイト500」なども聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
特に優良な健康経営を実践している法人を認定する「ホワイト500」は、健康経営についての活動を社内外に認知してもらえるため、外部から評価による採用への効果、さらには従業員の定着率向上などの効果的なインナーブランディングも期待できます。

さらに、新型コロナの影響で従業員のメンタルヘルスに対する危機感が高まったようで、自社で実施した「大企業における産業医活用」の実態調査(※1)においても、大企業の人事担当者の67.0%が、新型コロナ流行以降「休職者や離職者の増加」を実感していることが明らかとなりました。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q1

また、85.9%が「産業医を活用したメンタルヘルスケアの必要性が高まった」と回答している一方で、効果を実感できる産業医活用を行うには様々なハードルが存在していることが見受けられます。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q2

産業医相談の不満やハードルとは

実際の不満やハードルにはどのようなものがあるのでしょうか。自社で行った調査(※1)では、人事担当者が、産業医への素直な相談は難しいと実感している事項として、「気軽に相談できる関係構築ができてない」(56.7%)や、「業務契約上、相談できる事項の線引きができない」(47.8%)、「相談する時間が確保できない」(40.3%)などが挙げられています。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q4

その他にも「会社側の人という感じがして相談しにくい」や「産業医が業務内容を理解していない」など、自社が選んだ産業医なのにも関わらず、「他人感」を感じていることが大きな障壁になっているようです。
また、現在テレワークを行う企業も多く増えているという想定はありますが、4人に1人の人事担当者が「相談の返答までに時間がかかる」と、コミュニケーション上の課題やハードルがあることも伺えました。

その結果、現在契約している産業医に対して、およそ3割が不満を抱えている実態も明らかとなっています。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q6

具体的な不満については「対応策の具体的な助言がないこと」(76.5%)が、一番の割合を占めており、さらに「形式的な業務しか行ってもらえず、形骸化している」(55.8%)割合も高く、自由回答においても、他にも、「心のケアがない」や「相談したところで何も解決しない」「面談が目的化しており、肝心な復職や治療効果など、使用者側が必要とする(従業員側にも有益な)助言が得られない。」という実態もあることが明らかになっています。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q7

不満から読み解く、人事担当者が注意すべきポイント

このような不満から、人事担当者はどのようなことに注意したらよいのでしょうか。

①産業医の役割について理解する

そもそも多くの役割を期待していることによって、不満を感じることが多いものの、実際に期待していることと、産業医の役割が乖離しているケースも。まず社内において役割と期待を整理することを検討するのはいかがでしょうか。

②産業医とのコミュニケーション、連携を強力にする

もう1つには自身・法人が抱える不満を産業医に対して打ち明けることができていないことが更なる不満の原因になっているようです。企業側から積極的なコミュニケーションを働きかけてみることで、現状の不満を改善できるかもしれません。

③それでも難しい場合は、自社に合わない産業医を切り替えることを検討

8割が産業医の切り替えを検討

以上の要因から、実際に不満を抱える大企業人事担当者のおよそ8割は「産業医の切り替え」を検討したことがあると回答しています。

「大企業における産業医活用」の実態調査 Q9

テレワークの働き方も増え、相談相手が見つからず孤独を感じる人や、環境の変化で新たなプレッシャーやストレスを抱えるようになった従業員のメンタルヘルスケアは、健全な組織を保つために必須と言えるでしょう。
しかし、効果を実感できる産業医活用を行うには、また、産業医の切り替えにおいて、失敗しないための新しい産業医を選択するポイントはなんでしょうか。

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産業医を選択するポイント

(1)コミュニケーション能力のある産業医を選ぶ

健康相談は、従業員の健康回復のためにも非常に大切な業務です。健康相談で的確な状況判断や指導ができてこそ、より優れた産業医といえます。
コミュニケーション能力のある産業医であれば、従業員との信頼関係を構築しやすいため、より的確な判断や指導をすることができるでしょう。健康相談しやすい産業医を選任するには、従業員に寄り添った対応ができる産業医を見極めることが大切です。

(2)スキルが確かな産業医を選ぶ

スキルが確かな産業医を選ぶことも、健康相談しやすい産業医を選任するうえでの重要なポイントになります。経験が豊富で確かな実績がある産業医であれば、それだけスキルも期待できます。
従業員が健康相談しやすい環境づくりや、適切な健康管理のためにも、スキルが確かな産業医を選任することが大切です。産業医を選任する際は、「メンタル問題に強い」「女性特有の病気に理解がある」「化学の知識に長けている」「英語力がある」など、産業医に求めるスキルを事前に明確にしておきましょう。

(3)産業医クラウドの利用

コミュニケーション能力があり、スキルが確かな産業医は、質の高い産業医といえます。しかし、独自で質の高い産業医を探すのは至難の業です。質の高い産業医を効率的に探すなら、産業医紹介サービスを利用するのがよいでしょう。

特に、産業医紹介サービスの「産業医クラウド」では、通過率が20%という厳しい面接を実施しているため、より質の高い産業医を効率よく選任・設置することが可能です。また、1,800件もの企業への導入実績を持っており、北海道から沖縄まで、日本全国に対応しています。

産業医クラウドについて

産業医クラウドでは、産業医のコミュニケーション能力を選考時に確認し、産業医の人格やスキルチェックも適切に行われています。そのため、労働法に基づいた基本業務の習熟度や、応用業務の理解度と実行力、人事との積極的な協調姿勢を見極めることが可能です。
さらに、定期的な研修により、産業医のスキルアップも行われています。

産業医クラウドでは、質の高い産業医たちを厳選しています。健康相談しやすい産業医を選任される際には、産業医クラウドをご活用してみてはいかがでしょうか。

産業医クラウドについて

いかがでしたか。今回は産業医活用に関する課題と選定のポイントについてご紹介しました。効果を実感できる産業医活用を模索し、従業員が活き活きと働ける環境整備を目指してみてはいかがでしょうか。

※1:「大企業における産業医活用」の実態調査

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